常温ですぐ使える...「溶かしバター風オイル」にSNS注目 メーカー担当者も愛用、その魅力とは

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

   バターの風味のオイル「すぐに使える かける本バター」がSNSで話題になっている。溶かしバターの代用として使え、常温で持ち運べることから、「これなら手軽に使う」「料理の幅広がりそう」などと関心が寄せられている。

   製造するミヨシ油脂(東京都葛飾区)の担当者は2023年2月22日、J-CASTニュースの取材に対し、増産の準備を進めていると明かす。

  • バターの風味のオイル「すぐに使える かける本バター」がSNSで話題に
    バターの風味のオイル「すぐに使える かける本バター」がSNSで話題に
  • 「すぐに使える かける本バター」を使う様子
    「すぐに使える かける本バター」を使う様子
  • バターの風味のオイル「すぐに使える かける本バター」がSNSで話題に
  • 「すぐに使える かける本バター」を使う様子

「めちゃくちゃ料理の幅広がりそう」

   ミヨシ油脂は22年11月17日、販売代理店を通して「すぐに使える かける本バター」を発売した。常温で保存でき、溶かしバターのように料理にかけたり、塗ったり、混ぜたり、炒めることができるという。バターオイルを67.5パーセント、植物油脂を32パーセント用いており、「バター本来の甘みとコクを凝縮した」という。

   ツイッターで23年2月20日、気に入ったグッズなどを紹介するユーザーが、「ヤバイものを見つけてしまった」などと紹介したことをきっかけに大きな注目が集まっている。ツイートは9000件のリツイート、4万件を超える「いいね」があった。

   その手軽さから、「めちゃくちゃ料理の幅広がりそう」「これアウトドアにもってこいな商品の予感」などと関心が寄せられている。

   取材に対し、ミヨシ油脂企画部の藤田穂菜美さんは自身も愛用していると話す。

「バター風味なので、和食にも洋食にも、お菓子にもよく合います。また醤油バター、ポン酢バター、味噌バターなど、他の調味料と組み合わせても、とても美味しいです。 私自身は小さい子供がいるため、子供の食事を作る時には塩分の量に気を付けているのですが、かける本バターは塩不使用ですので、気軽に味付けの時に使えて便利です」

溶かしバターにはない魅力も

   ミヨシ油脂は食品メーカーや街のベーカリー、菓子店に対し、パンや菓子などに練りこむ業務用のバター風味のオイルを販売している。今回話題になった「すぐに使える かける本バター」は、業務用に販売していたものの類似品だという。

「液状で便利なので、もっといろいろな料理にも使えるのでは?という着想のもと、今回の商品を開発いたしました」

   溶かしバターの代用となるだけでなく、次のような特徴も持ち合わせている。

「加熱しても焦げないため、『揚げ焼き』もできます。アヒージョなんかはとても美味しくできます。澄ましバターと言われている、バターから油分のみを取り出したものの代わりに使えるため、お菓子作りをされる方からも人気があります。
また常温で液状なので、ソースやドレッシング作りにもお使いいただけます」

   常温保管を可能にするために、主に醤油などで用いられる鮮度キープボトルを採用した。オイルを酸化しにくくする効果がある。また食品添加物が最低限の量になるよう、油脂の配合を工夫し、ビタミン類(ビタミンC、ビタミンE)のみを使用しているそうだ。

高価でありながらも大きな反響

   藤田さんによれば、開発では「おいしさと使いやすさを両立すること」に力を入れたという。

「バターのような『自然なおいしさ』にこだわりたかったため、融点の低いヨーロッパ(オランダ産)のバターオイルを採用しました。そのおかげで、美味しさと常温で液状という使いやすさの両立ができています」

   一方で材料が高価だったことや、為替や相場上昇の影響を受けたことで「お求めやすいとは言えない価格となってしまった」。一般消費者に対しては大手通販サイト「Amazon」のみで販売されているが、1本(400グラム)の値段は2027円。藤田さんは「消費者の皆様には申し訳ないと思っています」と振り返る。

   それでも「すぐに使える かける本バター」は業務用含め出荷数が増えてきているそうで、現在は増産の準備を進めている。SNSでも話題になり、藤田さんは「消費者の皆様にも需要があることが分かり、とても嬉しく感じております」と述べる。

    今後は実店舗への販路も拡大したいと意気込んだ。

姉妹サイト