ドミノ・ピザも使用終了...基準バラバラ「Rサイズ」問題 マックも廃止の過去、なぜ根付かない?

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サーティワンは「大」、セブンコーヒーは「小」...玉虫色の「Rサイズ」

   「R」をめぐっては、ハンバーガーチェーン最大手のマクドナルドも過去に採用していた。02年5月23日の日本経済新聞朝刊の記事『マクドナルド、コーヒー新商品、提供店舗を拡大』によると、当時のメニュー「プレミアムコーヒー」の「アイスカフェ」にRサイズとLサイズという分類を用いていたことがわかる。

   ただ、現在ではコーヒー含むドリンクメニューは「S・M・L」表記に統一され、「R」の文字は見当たらない。J-CASTニュースは過去の「Rサイズ」の採用背景や廃止理由について10日、日本マクドナルドに尋ねたものの、広報担当者は「現在、当時を知る者が在籍しておらず、正しい情報をご提供することができない」とした。

   「R(レギュラー)サイズ」を使っているチェーンは、今回廃止したドミノ・ピザ以外にもあるが、その意味は各社バラバラだ。サーティワンアイスクリームでは2サイズ(スモール、レギュラー)あるうちの「大きい方」の意味になる。一方で、カフェチェーン「プロント」の飲み物やコンビニ大手・セブンイレブンのコーヒーでは2サイズ(レギュラー、ラージ)のうちの「小さい方」になる。ドミノ・ピザが「中サイズ」に位置付けられていたことを考えると、「R」は玉虫色のサイズ表記と言えよう。

   また、「R」と「L」のボタンがあるセブンイレブンのコーヒーマシンでは、その分かりづらさゆえなのか、ボタンの上に「普通サイズ」と「大きいサイズ」、あるいは「小さい」「大きい」とそれぞれテープが貼られた写真が、SNS上で話題になったこともあった。

   消費者心理に詳しい関西大学社会学部の池内裕美教授は22日、取材に「レギュラーという言葉自体が多義的で、使う人や店によって意味が異なる。消費者にとってどのサイズを指しているかわかりづらく、根付きにくいのではないか」と見解を示す。そのうえで、店側が分かりやすい「S・M・L」表記などに変更することで、「『思っていたサイズと違う』などのクレーム防止にもつながるのでは」とした。

   飲食業界に詳しいフードライターの笹木理恵氏は13日、「日本の飲食店ではまだまだ、『大盛』『並盛』といった日本語表記も多く、『大盛』の場合でも『並の1.5倍』など丁寧に量が説明されている」とし、店側が「R」サイズを使う場合にはその分量を明記する必要性があるのではないかとした。

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