300円を中心価格とした雑貨チェーン「3COINS」の子ども向け商品に、大人が熱視線を注いでいる。
子育ての「あるある」な悩みをアイデアで解決し、発売から4か月で約2万点を売り上げた。
「文明の利器」「買いに行くしかない」
話題になっているのは、税込300円で販売する子供向けの食器だ。商品名は「ジャイロボール」と何やら厳(いか)めしい。
食器に円形の持ち手を装着する独特の形状で、360度回る仕様になっている。こぼれ防止のための工夫で、持ち手を傾けても食器は水平を保っている。
購入者が2023年2月中旬、我が子に使った際の感動をツイートしたところ、1万5000以上リツイートされる反響があった。
商品のターゲット層からは「買いに行くしかない」「手間や気疲れが解消されそう」と好評で、その他の人からも「文明の利器だ」「すごい技術」とメカニズムに注目する声が多く飛び交った。
3COINSを運営する「パル」は21日、J-CASTニュースの取材に、22年10月の発売以来、約2万点を売り上げた「ヒット商品」だと明かした。
「ジャイロ効果」生かした機構
投入のきっかけは、企画担当者の実体験だった。
「息子が小さかった時におやつを食べる際、よくこぼされてとても大変な思いをした経験があったので、持ち運びができ、なおかつこぼれにくい構造の容器を販売したいと思いこちらの商品にたどり着きました」
商品名の通り、回転する物体に働く「ジャイロ効果」を生かした機構になっており、「構造としてカップパーツ(食器部分)の間に円パーツ(持ち手)を組んでおり、一つはそのパーツが縦横の動きについていきバランスをとる役割をしています。さらにカップ下部に重心を置く構造により、円パーツでバランスを取りつつ、カップ底面の重心が調整をしジャイロ効果を生み出す設計になっています」と解説した。
円パーツの持ち手を3か所にして子どもがどこでも掴めるようにし、保存・持ち運びできるようフタを付属したのもこだわりだという。