原作者の悔しさと制作陣への理解
元ネタ愛・リスペクトに関する話題の中で「じゃあ原作者はどう思っているのか?」が気になる人もいるのでは。
Twitterでは、漫画家の藤田和日郎先生が、自身の作品『うしおととら』のアニメ版について、原作との差異に言及した例があります。
藤田先生は、「(アニメには)原作エピソードのアレがないからダメ」「(アニメは原作と比べて)テンポが早すぎてダメ」といったアニメ版に対する否定的な感想が自分の元にも届いていることをツイートしました。
否定的な感想を持つ人たちに対して「わかるよ。その気持ちはわかる。言い方からしても原作を物凄く好いてくださってる方なんだろう」と理解を示しています。実際、藤田先生自身も、原作の全てをアニメ版で取り上げることができない悔しさを感じているようです。
藤田先生はその上で「アニメのスタッフも、もんのすごく『うしおととら』を大切にしてくれてます」と伝え、アニメ版のスタッフが制作時間など制約がある中で、原作ファンにも届くよう最大限丁寧に、繊細に制作にあたっていることを知って欲しい、と訴えたのです。
アニメ版の『うしおととら』を原作と比べて否定するご意見に対する藤田和日郎先生のツイートが男前すぎる!! -Togetter
藤田先生の投稿に、ファンからは「作者本人にこれを言われちゃ、もう我らはなんにも言えねぇわな」「先生が一番悔しいですよね。それでも動くうしおととらが観られて俺は幸せです!」といった声が寄せられました。
ファンが、メディアミックスに対する原作者の感想を知ることができる点もまた、Twitterならではですね。
元ネタありきのコンテンツは、元ネタをよく知るファンほど深く分析・言及したくなるもの。ただこれらの話題は、必ずしもコアなファンの間だけで共有されるものではありません。Twitterというオープンな場で取り上げられることで、元ネタを深く知らない人にも届き、それがまたコンテンツへの新たな興味や、ファンを生み出すきっかけにもなります。元ネタへの愛・理解の深さに関する話題が拡散されやすいのは、こうした構図が背景にあるのかもしれません。
以上、Togetterがお送りする「3分くらいで分かる週刊Twitterトレンド【J-CAST出張版】」でした。今回紹介したTogetterまとめを振り返りたい方はこちらからどうぞ。次回もお楽しみに。