「アメリカが恋しくて帰ろうと思った」 男性が線路ダッシュ、駅員追いかける騒ぎ...阪急線で何が?

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   赤いダウンを着た外国人らしき男性が、駅員の追跡を受けて、必死に線路を走る――兵庫県川西市内の阪急電鉄・宝塚線の川西能勢口駅で2023年2月16日昼過ぎ、線路への立ち入りがあり、ツイッター上では、こんな動画が拡散した。

   男性は、しばらくして観念したように駅員に捕まったが、なぜこのような行為をしたのだろうか。男性から事情を聴いた兵庫県警の川西署に取材した。

  • 線路で追い駆けっこ状態に(写真はイメージ)
    線路で追い駆けっこ状態に(写真はイメージ)
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しばらく線路上を追いかけっこのように走る

   男性を追いかける駅員は、帽子を左手に持って、懸命に男性に近づこうとする。しばらく線路上を追いかけっこのように走ると、男性は、線路をまたいで道路の方に出ようとする。

   これに対し、駅員は、先回りして男性の前で待ち構え、前方をふさぐように立つと、男性は、やっと立ち止まった。

   駅員が近づいて、右手で男性の肩を2度叩くと、そのまま肩を抱いて男性を連れ戻した。別の駅員が走って、2人に近づき、今度は、男性の脇を左手で抱える。駅員2人が男性の両脇を固めるようにしたところで、動画が終わっている。

   追いかけっこは、約200メートル続いたとみられている。動画は、まとめサイトにも転載されて拡散している。

   神戸新聞の2月16日付ウェブ版記事によると、同日午後0時半過ぎ、川西能勢口駅の駅員から、線路内に男性が立ち入っていると110番通報があった。目撃者によると、電車を待っていた外国人とみられる男性が大声を上げて線路に立ち入り、駅員が集まって追いかけた。その後、駅員が男性を確保して、川西署が事情を聴いている。

   阪急電鉄の広報部は17日、J-CASTニュースの取材に対し、男性はホームから線路に降りたとみられ、駅員2人が追跡して確保した後、男性を警察に引き渡したと答えた。この騒ぎで、宝塚線の上下線で10分ほどの遅れが出た。

親と入管に行こうとしたが、駅で離脱しようとしたという

   この男性は、どんなきっかけで線路に立ち入って、一体何をしようとしたのだろうか。

   川西署に取材したところによると、男性はアメリカ人で、親と一緒に日本に来て住んでいた。

   2月16日は、親が滞在期間を更新しようと入管に行こうとしていたが、男性は、川西能勢口駅で親から離脱しようとした。男性は、同署の調べに対し、生まれ育ったところで暮らしたいと、アメリカが恋しくて帰ろうと思ったと話していたという。同署では、一種のホームシックではないかとみている。

   同署は、男性を逮捕しておらず、拘束せずに任意で事情を聴いた。今後については、必要があれば調べを続けるとし、男性を何らかの容疑で立件するかどうかは未定だとしている。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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