2023年2月14日放送のNHK朝の連続テレビ小説「舞いあがれ!」で描かれた、ヒロインの幼馴染・梅津貴司(赤楚衛二)に対する編集者のリュー北條(川島潤哉さん)の鋭い意見に感嘆する声があがっている。
「自分だけの狭い世界で満足してる」
短歌界の芥川賞とも呼ばれる「長山短歌賞」を受賞した貴司。初めての歌集を出版するため、編集者のリュー北條から今まで詠んだことがないような短歌を10首用意してほしいとの指示を受ける。
苦戦しながらも用意した貴司だが、リュー北條は「だめだね」「これまでの歌と変わってない、あまりにも地味」とバッサリ。それを聞いていた貴司のファン・史子(八木莉可子さん)は、「失礼ながら、読み取る力がおありにならないのでは? 私には伝わりました」と声を荒げるが、リュー北條は「じゃあ2人だけで通じ合っていればいい」と取り付く島もない。
そして、リュー北條は、貴司が本当の気持ちを詠んでいないことを指摘した上で、「梅津さんは伝えることを諦めてる気がするんだよね」「自分だけの狭い世界で満足してる」と主張。貴司にとって耳の痛い言葉が並ぶ。
俵万智さんも反応「今日はいい仕事した!」
その後、史子が「本を売るために書かせるなんてあなたのエゴです。梅津先生の良さは野の花のような歌を書かれるところにあって」とフォローするが、リュー北條は「君のほうがエゴイストだよ」「自分好みのきれいな短歌だけ書いててほしいんでしょ。美しいソプラノを聞きたいがために少年の成長を止めるような残酷さを感じるね」と喝破。貴司に「多くの人に伝わる歌」として相聞歌(恋愛の歌)を書いてほしいとお願いするのだった。
見た目や話し方もあり、多くの視聴者から胡散臭いというレッテルが貼られていたリュー北条だが、今回の編集者としての指摘に対し、
「登場した時は『こんなアクが強い人でなくても』と思ったけど、リュー北條はこういう役柄でいいんだなあ...キャラクターの多面性が見えて驚いた」
「リュー北條、胡散臭かったけど優秀な編集者だった。貴司くんが何を目標とするかで随分と この先の景色が変わるやろな」
「先週までの僕 『なんやこのリュー北條とかいう無能編集者!お前に貴司くんの何がわかんねん!!』 今日の僕 『リューさんすげぇ!!有能!有能!!』」
などと手のひら返しするような意見が続出した。
また、歌人の俵万智さんも14日のツイッターで、「リュー北條、今日はいい仕事した!編集者の無茶ぶりで、殻をやぶれることはある。?啄(そったく)という語を思う。相聞歌が生まれたら、読解力のある史子に真っ先に(舞のことと)気づいてほしい 笑」と感想をつづっている。
「梅津さん、なんか伝えることをあきらめてる気がするんだよね」
— 朝ドラ「舞いあがれ!」 (@asadora_bk_nhk) February 13, 2023
北條さん、、言い方はいつも乱暴だけど、貴司くんの歌を世に出したい気持ちが伝わってきませんか…?#川島潤哉 #朝ドラ #舞いあがれ pic.twitter.com/wTO6Gmo1Ok