パック寿司のフタを醤油皿代わりにして使うのはアリかナシか――。2023年2月上旬、ツイッター上でこんなテーマが話題になり、熱い議論が交わされた。
パック寿司を取り扱う小売チェーンの中には、こうした消費者のニーズに応える形で、あらかじめ醤油を入れるためのスペースがついたフタを用いて販売しているケースもある。
「洗い物減るからいいじゃん」「人前ではやらない」
発端となったのは、1月下旬にあるツイッターユーザーが投稿したツイート。内容はパック寿司の蓋を醤油皿代わりに使っている「彼氏」を見て、その「彼女」である投稿者が「別れたい」と嘆いた、というものだ。
投稿者はあくまで「ネタツイート」であるとしたものの、これを見たツイッターユーザーの間では「パック寿司の蓋を醤油皿として使うか」が議論になった。目立ったのは「使う派」の声だ。
「これやるんだけど、、、」
「これが当たり前だと思ってた」
「洗い物減るからいいじゃん」
「一人で食べる時はこれしてしまうな」
また、脳科学者の茂木健一郎氏は2月3日、この話題について「パック寿司の蓋に醤油、ぼくもやったことある気がする(笑)」と投稿していた。
一方で「多分私も別れる」「彼女の前でこれはダメだろ」「1人ならやるけど、人前ではやらない」といった声も。「醤油皿のほうが洗いやすいので家は醤油皿派」「かみさんと食べるなら醤油皿使う」と醤油皿を使う派や、「そのまんま醤油かけてた」「私寿司にそのまま醤油ぶっかけてる」など、寿司に直接かける派の意見もあった。
ファミマは6年前から「醤油入れ付きフタ」導入
ツイッター上では「使う派」の声が目立っていたが、実は小売チェーンの中には、そんなニーズの「受け皿」を用意しているところもある。
コンビニ大手のファミリーマートはパック寿司「鮨10種」(税込650円)に、「しょう油受け」付きのフタをつけて販売している。2月9日、同社の広報担当者に話を聞くと、導入をはじめたのは17年3月からだという。採用した理由について、こう説明する。
「商品を開発するにあたり、醤油を直接ネタにかけるのではなく、蓋に醤油を入れてつける人も一定数いらっしゃるということも認識しておりました。蓋に醤油を入れると、広がってしまい、醤油がつけにくいということも考慮し、醤油受けのある蓋を採用しました」
首都圏で約120店舗を展開するスーパーマーケットチェーン「サミットストア」でも、醤油を入れられるスペースがついたフタをパック寿司に採用している。今回の議論の中でも、6年前にメディアに取り上げられた同社のパック寿司のフタの写真が拡散され、「パック寿司の蓋がこれだった時の感動は忘れられない」「世紀の大発明」などと話題になった。12日、運営するサミットの広報担当者に話を聞くと、現在では一部メニューに限り、平日限定で取り扱いがあるとした。