「ちょっと笑い事ではない」...代表も危機感 国民民主党はなぜ女性から支持されないのか

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   国民民主党は2023年2月11日に都内で開いた定期党大会で、「政策本位で協力できる政党とは与野党を問わず連携する」ことなどを掲げた23年度の活動方針を採択した。

   政府提出の予算案に賛成するなど独自路線が続く国民民主だが、支持率は伸び悩む。そんな中でも、玉木雄一郎代表が「ちょっと笑い事ではなくて真剣に対策しないといけない」と考えているのが、男性に比べて女性の支持が目に見えて少ない点だ。

  • 定期党大会であいさつする国民民主党の玉木雄一郎代表。スクリーンに「右でもなく左でもなく、上へ」の標語を掲げた
    定期党大会であいさつする国民民主党の玉木雄一郎代表。スクリーンに「右でもなく左でもなく、上へ」の標語を掲げた
  • 榛葉賀津也幹事長は、女性の支持の少なさについて「何となくそうかなと思っていたんですが、実際にその数字を見て驚愕しました」。
    榛葉賀津也幹事長は、女性の支持の少なさについて「何となくそうかなと思っていたんですが、実際にその数字を見て驚愕しました」。
  • 定期党大会であいさつする国民民主党の玉木雄一郎代表。スクリーンに「右でもなく左でもなく、上へ」の標語を掲げた
  • 榛葉賀津也幹事長は、女性の支持の少なさについて「何となくそうかなと思っていたんですが、実際にその数字を見て驚愕しました」。

榛葉幹事長「何となくそうかなと思っていたんですが...」

   玉木氏は党大会のあいさつで、スクリーンに「右でもなく左でもなく、上へ」の標語を掲げて

「私たちは、右や左に真っ二つに分断されるような極論にはくみしない。問題を直視し自分たちの考えやイデオロギーを主張する前に、まず謙虚に国民の声に耳を傾けていく。そして議論を尽くし 現実的な解決策や政策を作り上げていく」

などと述べ、「改革中道」路線を強調した。

   ただ、報道各社が23年1月に行った世論調査では、国民民主の政党支持率は低調なままだ。朝日新聞や読売新聞では1%。高めの数字が出ている毎日新聞でも4%だ。これを男女別に見ると、男性6%に対して女性2%と、大きな開きがある。他党の状況をみると、自民党は男性26%で女性27%、立憲民主党は男性13%で女性12%、日本維新の会は男性12%で女性8%。国民民主が際立っている状況だ。

   榛葉賀津也幹事長は、あいさつの中で、この傾向について「何となくそうかなと思っていたんですが、実際にその数字を見て驚愕しました」。玉木氏も記者会見で「統計的に有意に男女差が出ているというのは、ちょっと笑い事ではなくて真剣に対策しないといけない」と話した。

「2枚看板、3枚看板でやっていくのが大事なのかなあと...」

   その原因は

「それが政策の中身が問題なのか、広報のやり方が問題なのか、代表の私のキャラクターが悪いのか...」

と、はっきりしない様子だ。ただ、玉木氏だけでは女性への訴求が難しいとの指摘もあるようで、

「2枚看板、3枚看板でやっていくのが大事なのかなあということを思っていて、私が両方(の支持を)取るのはちょっと難しいのかなと思っているので...」

などと話し、玉木氏以外にも発信力がある人が必要だとの見方を示した。さらに、政策の結果よりもプロセス、技術的な面を強調し過ぎていた可能性も指摘した。

「トリガー条項解除とか、再エネ賦課金の徴収停止とか、私もちょっと気をつけなきゃいけないんですけども...。政策的な、技術的なところをすごく強調しすぎて、結果どうなるかというと『ガソリン下げる、電気代下げる』ということなので...。その手法に、なまじ知ってるだけにこだわりすぎて、その結果として何を目指すのか、何が実現したのかということについてのダイレクトなアピールが弱くなっている可能性がある」

   なお、男女にかかわらず支持率が伸び悩んでいる背景には、大きく(1)地方議員の少なさ(2)メディア露出の少なさ、があるとみている。23年春の統一地方選では、国民民主では150人程度が改選を控える。玉木氏は、国民民主系の無所属候補を含めて「今回、なんとか300ぐらいにしていきたい」と述べた。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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