DeNAの高卒ドラフト1位・松尾汐恩が、春季キャンプで強烈に存在をアピールしている。
2023年2月7日に行われたシート打撃でマルチ安打をマーク。1打席目で京山将弥の直球に詰まりながらも逆方向への右前打を放つと、2打席目はタイミングの取り方を修正し、三浦銀二のカットボールを中前に運んだ。
「プロで頭角を現すのは早いと思う」
他球団のスコアラーは「野球センスの塊。高校時代から知っているが、プロで頭角を現すのは早いと思う。ポジションは捕手ですが、内角のさばき方とか坂本勇人(巨人)に似ている。高卒1年目なのに物おじせず、堂々とした立ち振る舞いも大物感を感じますね」と指摘する。
松尾が捕手を本格的に始めたのは大阪桐蔭時代の1年秋。中学では投手兼遊撃だったが、扇の要にコンバートされて中心選手になった。2年春から4季連続で甲子園に出場し、3年春に全国制覇を飾っている。
高卒1年目だが、実戦で結果を残し続ければ開幕スタメンの可能性が見えてくる。DeNAは昨オフ、正捕手の嶺井博希がソフトバンクへFA移籍。33歳の伊藤光、32歳の戸柱恭孝を中心に起用されると見られるが、次世代の捕手を育てることが大きなポイントになっている。松尾がこの競争に割って入れば、捕手全体の底上げにつながる。
ロッテ・松川虎生の高卒1年目の活躍は記憶に新しい。昨年は3月25日の楽天戦(楽天生命パーク)で開幕スタメン出場。高卒新人捕手のスタメンマスクは、史上3人目の快挙だった。4月10日のオリックス戦(ZOZOマリン)で佐々木朗希との「10代バッテリー」で完全試合を達成。プロ野球の歴史に名を刻んだ。球宴にもファン投票で出場し、1度もファーム降格がなくシーズンを完走。76試合出場で打率.173、0本塁打、14打点をマークした。
1学年上の松川がプロの舞台で活躍している姿は、松尾にとっても大きな刺激になっただろう。捕手としてのタイプは違うが、1年目からどのような活躍を見せてくれるか楽しみだ。(中町顕吾)
現在、宜野湾は小雨模様??
— 横浜DeNAベイスターズ (@ydb_yokohama) February 1, 2023
グラウンドで練習ができるか心配そうに空を見つめる #松尾汐恩 選手、#林琢真 選手??@shion_matsuo76 @haya_taku_00 #春季キャンプ#baystars pic.twitter.com/I2QcxKHWtx