「ゴミを使って環境が良くなるなんて...」研究に感銘
山下さんがカイロのリサイクル事業に取り組んだきっかけは、東京海洋大学の佐々木剛教授の研究内容を知ったことだった。
山下さんの前職はコンビニオーナー。食品ロスの問題などに罪悪感を抱え、地球環境のために何ができるか考えていたという。アルバイトの中国人女性が、故郷のお土産に大量にカイロを購入するのを見て、「そもそもカイロってなんだろう」と興味を持った。
「ネットでカイロについて調べていたところ東京海洋大学の研究に出会い『これは凄い!ゴミを使って環境が良くなるなんて』と感銘を受け、いつしか自分の仕事にしたいと思うようになりました」
2018年の冬からゴルフ場に協力してもらい、21年1月からは一般の人々からもカイロを集めた。現在は全国各地で回収を進めている。
「回収場所はすべて把握できていません。皆様ボランティアでカイロ回収にご尽力いただいております。 北海道から沖縄まで約1万人の個人の方々、100校以上の学校、300社以上の企業様にご協力いただき、これまでに100トン近いカイロを回収させていただきました」
今回SNSで話題になったことについては「大変有り難く感じております」と感謝する。たくさんの問い合わせも寄せられているという。今後については、「水質浄化材の使用先がまだまだ少ないので、それを増やして行くことが課題です」と意気込んだ。
(J-CASTニュース編集部 瀧川響子)