ヤクルトはリーグ3連覇できる?OB戦力分析 投手陣に不安も...「打てる捕手がいるチームは強い」

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   プロ野球の春季キャンプが2023年2月1日に各地でスタートした。リーグ3連覇を目指すヤクルトは1軍が沖縄県浦添市、2軍が宮崎県西都市でそれぞれキャンプを行っている。

   昨季はリーグ2連覇を達成したものの日本シリーズでオリックスに敗れ日本一を逃した。監督4年目を迎える高津臣吾監督(54)は今季、どのようなチーム作りをするのか。果たしてリーグ3連覇はなるのか。J-CASTニュース編集部はヤクルトOBで野球解説者の橋上秀樹氏(57)にヤクルトの戦力を分析してもらった。

  • 高津監督(写真:Thomas Anderson/アフロ)
    高津監督(写真:Thomas Anderson/アフロ)
  • 高津監督(写真:Thomas Anderson/アフロ)

「セ・リーグは戦力が拮抗している」

   橋上氏はセ・リーグの現状について「戦力が拮抗している」とし、「ひとつのチームが抜けている状況ではなく、どのチームにも優勝するチャンスがあり、どのチームも最下位になる可能性がある」と解説した。

   昨季は若き主砲・村上宗隆内野手(23)が打率.318、56本塁打、134打点をマークし史上最年少の3冠王に輝いた。チームの本塁打数、得点はリーグトップで破壊力抜群の打線が印象的なシーズンだった。

   橋上氏は打線に関してオスナ内野手(30)、サンタナ外野手(30)両外国人選手の存在が大きなアドバンテージになったと指摘した。

   「昨シーズン、他の球団であまり外国人選手が活躍していないという中でオスナ選手とサンタナ選手の存在が非常に大きかった」とし、次のように理由を説明した。

「2人の波及効果で村上選手が覚醒したと思います。この2人がいなかったらおそらく村上選手はあれほど打てなかったでしょう。2人の打撃が悪ければ村上選手が歩かされるケースも多かったと思いますが、昨季は村上選手と勝負をせざる得ない状況でした。そうなると成績を出しやすくなる。後続の2人が脅威になっている証です。主力選手によほど大きな故障者が出ない限りは打つ方に関してはある程度のものは見込めると思います」

「先発にしてもリリーフにしても枚数的に足りない」

   打撃に関して中村悠平捕手(32)の成長を挙げた。21年シーズンは123試合に出場して打率.279、36打点を記録。昨季は86試合に出場し打率.263、28打点をマークした。

「打てるキャッチャーがいるチームは打線に厚みが出る。ヤクルトが強かった時の古田選手だったり巨人の阿部選手であったり、打てるキャッチャーがいるチームは強い。キャッチャーや二遊間などある程度守備重視で使わないとならないポジションで打てる選手がいると攻撃力に差が出やすくなる。そういった意味では中村選手がここ2年間ぐらいで成長して守備、バッティングでも中心的な存在になったのはヤクルトにとっては大きい」

   一方で不安要素は投手陣にあると指摘した。

「昨年も駒が足りないというのが不安要素でした。今年においてもそれは感じる。まだ足りないと思います。先発にしてもリリーフにしても枚数的に足りない。現状の戦力でよく頑張っていると思うが、投手陣をあとどれくらい整備できるか。新外国人選手でどれだけ上積みできるか。外国人選手次第で大きく変わってくると思います」

   今季はキオーニ・ケラ投手(29)、ディロン・ピーターズ投手(30)、ライネル・エスピナル投手(31)が新たに加入し1月25日に来日した。スポーツ紙などの報道によると、ピーターズとエスピナルは先発、ケラは抑えを含めたリリーフとして期待されているという。

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