「イベントに行きたかったすぎる」なんて表現も!?
では、マイナス評価の言葉が、なぜプラスに転用されたのか。
「それはもちろん、インパクトがあるからです。『とても』『非常に』などの程度表現は、使っているうちにインパクトが薄れてしまう。そこで、本来はマイナス評価の『○○すぎる』を使い、強い効果を狙ったのです。褒めるときにわざと『ずるいデザイン』『卑怯な可愛さ』などと言うのと同じです」
最後に、「○○すぎる」は今後どのように使われていくのか占ってもらった。
「さらに自由度を増していくでしょう。『三省堂国語辞典』の最新第8版では『天使すぎる』のほか『イベントに行きたかったすぎる』のように過去形につく例も載せました。いろいろな場合に程度を強調できる表現になっています。人々がせっかく新しく手に入れた表現ですから、使い捨てにせず、大事に使ってほしいですね」
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)