全国制覇まで「あと一歩」のチェーンも
あと一歩で「全国制覇」となるチェーンもある。
1998年創業のとんかつチェーン「かつや」は、長崎県と沖縄県を除く45都道府県に進出している。20年には鳥取県、22年には島根県と、長年空白地帯だった山陰2県に出店しており、全国制覇は目の前に迫っている。
香川発祥の讃岐うどんチェーン「はなまるうどん」は佐賀県と宮崎県を除く45都道府県に出店。なお、ライバルである兵庫発祥の讃岐うどんチェーン「丸亀製麺」は11年に全国制覇を達成している。
ハンバーグレストランの「びっくりドンキー」は鳥取と島根を除く45都道府県に進出。22年には未進出だった徳島県に「上陸」している。長崎ちゃんぽん専門店の「リンガーハット」は福井県と島根県を除く45都道府県に出店している。
過去に全都道府県進出を達成しながら、その後展開エリアを減らしてしまったチェーンもある。
中華レストランチェーンの「バーミヤン」は05年に青森県へ進出し、全47都道府県への進出を達成した。しかし、運営するすかいらーくグループの事業改革により、同社のファミレス「ガスト」などへの業態転換が進められ、現在は31都道府県で営業している。
ステーキチェーンの「いきなり!ステーキ」は13年12月に東京・銀座に1号店を出店後、破竹の勢いで全国へと展開。18年11月に秋田県へ進出し、5年足らずに全国制覇を達成した。しかし、19年には「お客様のご来店が減少しております」と書かれた社長自筆のメッセージが店舗に掲げられるほど客離れが進行。店舗の閉店も相次ぎ、展開エリアは41都道府県まで減少している。
カフェチェーンの「ドトール」は15年に島根県に進出し、全国制覇を達成した。しかし、その後滋賀県内にある店舗が閉店したため、同県のみ「ドトール空白地帯」となっている。
また、近年47都道府県進出を達成したチェーンとしては、ファミリーレストランの「ココス」(17年)やカフェチェーンの「コメダ珈琲店」(19年)などがある。