ANA会見はマスク「なし」、JALは「あり」 対応分かれた理由と、今後の「機内着用」方針を聞いた

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   ANAホールディングス(HD)と日本航空(JAL)が2023年2月2日、23年3月期第3四半期(22年4~12月期)の連結決算をそれぞれ発表した。ANA HDの最終損益は626億円の黒字、JALは163億円の黒字だった。前年同期はそれぞれ1028億円の赤字、1283億円の赤字で、ともに4~12月期としては3年ぶりの黒字となった。

   水際対策の緩和など、人の往来が活発になったことが両社の業績回復を後押しした。対照的だったのは両社の会見スタイルだ。ANAは「マスクなし」、JALは「マスクあり」。なぜ判断が分かれたのか。

  • 人の往来が活発になり、JALもANAも業績は回復基調だ
    人の往来が活発になり、JALもANAも業績は回復基調だ
  • ANAホールディングス(HD)は「マスクなし」で会見に臨んだ。中央の中堀公博上席執行役員が主に決算内容を説明した
    ANAホールディングス(HD)は「マスクなし」で会見に臨んだ。中央の中堀公博上席執行役員が主に決算内容を説明した
  • JALの会見は「マスクあり」。菊山英樹専務(左)が主に説明した
    JALの会見は「マスクあり」。菊山英樹専務(左)が主に説明した
  • 人の往来が活発になり、JALもANAも業績は回復基調だ
  • ANAホールディングス(HD)は「マスクなし」で会見に臨んだ。中央の中堀公博上席執行役員が主に決算内容を説明した
  • JALの会見は「マスクあり」。菊山英樹専務(左)が主に説明した

ANA「しっかりと決算内容をお伝えしたい」、JAL「現状を鑑み」

   政府の新型コロナ対策本部が1月27日に発表した対応方針では、マスクの着用について

「屋内では基本的にマスクの着用を推奨するとしている現在の取扱いを改め、行政が一律にルールとして求めるのではなく、個人の主体的な選択を尊重し、着用は個人の判断に委ねることを基本として検討する。あわせて政府はマスク着用が効果的な場面の周知を行う」

としている。

   この日は、両社が国土交通省の記者会見室で会見した。先に行ったのはANA HDで、15時30分から中堀公博上席執行役員ら3人がマスクなしで会見した。その次にJALが会見し、16時過ぎから菊山英樹専務ら2人がマスクをして決算内容を説明した。

   ANA広報部によると「事前に国交省記者会の幹事社様と相談した上で、最終的には自社の判断で行っております」。「マスクなし」の経緯を次のように説明した。

「ご参加いただいた記者さまと2メートル以上の十分な距離を取れており、かつ正面を向いて説明をさせていただくスタイルでしたので、しっかりと決算内容をお伝えしたいとのことより、マスクを外した形と致しました」

   一方、JAL広報部は「現状を鑑み、マスクを着用し出席いたしました」としている。

JAL「マスク着用に対する考え方が変わり、平時の状態に戻ることを期待」

   多くの利用者にとっての関心事だと言えそうなのが、空港や機内でのマスク着用のあり方だ。現時点では両社とも着用を求めているが、今後の方針について次のように説明。JALの方が「マスクなし」に向けて踏み込んだ。

「今後の政府方針を鑑みながら、定期航空協会で議論していくことになろうと考えております」(ANA)
「今後は業界団体と連携の上、方針の検討を行います。5類となることを機に、マスク着用に対する考え方が変わり、平時の状態に戻ることを期待いたします」(JAL)

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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