「子どもが転落」危険性指摘のバナナ滑り台、製造元が謝罪 安全性強調も...事故防止へ対策強化

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

   子どもが転落・落下する事故が起きているとして、安全性をめぐる議論が起きていた子ども向け遊具「バナナスライダー」をめぐり、製造元のコトブキ(東京都港区)が2023年2月2日、事故防止の対策を進めることを発表した。

  • バナナスライダー(プレスリリースより)
    バナナスライダー(プレスリリースより)
  • バナナスライダー(プレスリリースより)

「設置者・利用者の皆様に対して不安を与えてしまった事に関して深くお詫び」

   全国各地の公園などに設置されているバナナスライダーは、滑走面の途中から3方向にコースが分かれるすべり台だ。

   スライダーをめぐっては、コースの分岐部分でバランスを崩した子どもが遊具から転落・落下するケースがあると報じられ、安全性をめぐる議論が起こっていた。

   遊具の対象年齢は6歳~12歳となっているが、報道によれば、対象年齢を周知するためのシールが破れていたり、目立たない場所に貼られていたりすることも少なくないという。

   SNSで拡散された報告では、事故に遭った子どもの保護者が対象年齢を知らなかったというケースもある。

   こうした事態を受け、製造元のコトブキは2日、「『バナナスライダー』の安全性について」とする声明を発表。次のように謝罪した。

「当社が2013年より製造並びに販売しておりますバナナスライダーについて、その安全性に関する見解や対処指針を迅速にご案内できず、各種メディアの報道等にもあるように、設置者・利用者の皆様に対して不安を与えてしまった事に関して深くお詫び申し上げます」

「対象年齢の児童による十分な滑降試験も重ね安全であることを実証」

   コトブキ側は、6歳以上としたスライダーの対象年齢について、日本公園施設業協会(JPFA)の安全規準に則ったうえで、「製品リリース前に実際に数多くの子どもに体験をして頂き、そこでの利用方法・リスクの度合い等の検証を重ね」て設定したと説明。

   設計・開発面においても、「対象年齢の児童による十分な滑降試験も重ね安全であることを実証」したうえで進めていたとした。

   対象年齢の表示に関する対応としては、「貼付されたシールの破損やシール自体が視認できなくなってしまうケースを想定する必要があるため、それらに加えて注意喚起サインを滑り出しのパネル部に掲示」していたという。

   一方で、今回問題となっているような「対象年齢未満の幼児(3歳~6歳)が本製品を利用する場合も考慮する必要」があるとして、「設置側としての注意喚起と共に管理者との協業のもと保護者の皆様や地域住民の方々への注意喚起が不可欠と考えております」とした。

   今後の対策については、「現行のバナナスライダーは納品時に分岐部分における落下も想定して、安全対策のセーフティーマットを設置することを推奨しております」と強調したうえで、対象年齢未満の事故を防ぐため、以下の施策を2月から順次実施していくと発表した。

1. 滑り出し部のパネル外側に保護者向けの対象年齢と注意喚起のためのサインの掲示
2. 滑り出し部のパネル内側に利用者向けの注意喚起・滑り方サインの追加掲示
3. スライダー側壁の外側に注意喚起サインの掲示
4. 未設置の納入事例に対するセーフティーマットの設置推奨の啓蒙
姉妹サイト