ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が2023年3月に開幕する。3大会ぶりの優勝を目指す日本は、5人の現役大リーガーが代表入りし国内組は球界を代表する選手たちが顔を揃えた。
1次ラウンドのプールBに属する日本は、東京ドームで行われる3月9日の初戦に中国と対戦。10日に韓国、11日にチェコ共和国と対戦し、3月12日の第4戦でオーストラリアを迎え撃つ。
「侍ジャパンにふさわしいメンバー」
地元開催となる1次ラウンドで侍ジャパンはどのようなパフォーマンスを見せるのか。準々決勝進出へ向けて栗山英樹監督(61)の采配が注目されるなか、J-CASTニュース編集部は、日本代表の元戦略コーチ・橋上秀樹氏(57)にスタメン予想をしてもらった。
橋上氏は「打者を見ると強力で侍ジャパンにふさわしいメンバーが揃っている」と評価し、以下の通りに予想した。
1番センター、ラーズ・ヌートバー(カージナルス)、2番DH大谷翔平(エンゼルス)、3番ライト鈴木誠也(カブス)、4番サード村上宗隆(ヤクルト)、5番レフト吉田正尚(レッドソックス)、6番ファースト牧秀悟(DeNA)、7番セカンド山田哲人(ヤクルト)、8番キャッチャー甲斐拓也(ソフトバンク)、9番ショート源田壮亮(西武)。
橋上氏は「昨年の強化試合をみると、栗山監督の牧選手に対する信頼度がかなり高そうなので6番くらいまではある程度固定されると思います」と分析し、次のように続けた。
「最終メンバーに岡本(和真)選手や山川(穂高)選手が入った。山田選手の状態が不安材料としてあるのではという感じがします。山田選手の状態があまり良くないのならば、牧選手をセカンドにまわして山川選手なり岡本選手がファーストに入るという形を視野に入れながらのメンバー構成だと思います」
打線のキーポイントに挙げたのが1番打者だ。
「大谷選手は理想の2番打者」
ヌートバーを1番打者と予想した橋上氏は、「ヌートバー選手がどれだけ機能するか。大谷選手を含めてクリーンアップの前にどれだけランナーを貯められるかが大きなポイントになるでしょう」と解説した。
そして「栗山監督が1番で起用するかどうかは強化試合などの内容にもよる。結果次第では下位打線に回る可能性もある」とし、「山田選手が1番に入ってもいいし、吉田選手を1番に持って行っても面白いと思う」と語った。
ヌートバーは21年に大リーグデビューを果たし、58試合に出場して打率.239、5本塁打、15打点、出塁率.317をマーク。22年は108試合に出場し打率.228、14本塁打、40打点、出塁率.340を記録した。
また、大谷を2番に置いた理由については次のように説明した。
「野球は先制点を取ったチームが圧倒的に有利になる。先制点を取るために初回の攻撃が非常に大切になってくる。いかに先制点を取るか。1番、2番に良いバッターを置いた方が初回に点を取りやすい。1番から3番までに長打が打てる選手がいればなお良い。2番は長打を打つことができて足が速い選手が理想です。まさに大谷選手は理想の2番打者ということになります」
侍ジャパンの4番とした村上に関しては「4番は村上選手で決まりだと思います。昨年の数字や話題性も含めて皆が納得する4番といったら村上選手でしょう。このメンバーを見て栗山監督が一番決めやすいのは4番だと思います」と解説した。
侍ジャパンは大会に向けて2月17日から宮崎県で強化合宿を行う。