「バカッターを知らないわけではないのです」
これら、バカッターが時を超えて「バカスタグラム」「バカトック」として帰ってきたとも言える今回の騒動について、井上氏は、当人たちはかつての騒動を知っているのではないかと指摘する。
「数年前から、小学校、中学校、そして高校では『イタズラ動画をSNSにアップしてはいけない』といったリテラシー教育を行うようになっており、その結果、若い方々は2013年に多発した『バカッター』をはじめとする例に触れています。決して、今の若い世代がかつて起きていた騒動を知らないわけではないのです」
ただ、そのリテラシー教育自体が、SNSへの安易な投稿がなくならない原因になっているとも指摘する。
「リテラシー教育を受けたほとんどの生徒は教育通り、イタズラ動画をSNSにアップしない人間になります。しかし、一部の生徒はリテラシー教育を受けたことによって『こういうスレスレのことをやれば注目を集められる』と考えてしまい、自らの承認欲求を満たすためにあえて安易な動画投稿に踏み切ってしまうのです」
最後に、井上氏は今回、1月に発覚が集中した理由を推測した。
「投稿者が高校生であるならばという仮定が必要ですが、やはり、冬休み明けで久々に会ったクラスメート同士が悪ふざけをしたという、『冬休み明け』という要素が大きいのかもしれません。さらに、大学受験をしない高校3年生ですと、就職はすでに決まっている時期ですから、正月気分を引きずりつつ、他にすることがなく退屈していたという事情もあるかもしれません」
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)