「学びたい人には支援しますよって答弁だった気がする」
岸田氏の発言は、育児の実態を理解していないと呆れる声が多いものの、一方で「質疑の動画見たら印象変わった」「大家敏志議員の認識のズレの問題な気がします。どちらも自民党なので結局は同じなんですけど」「育休中のリスキリングを提案してるのは大家議員で、岸田総理は『それも含めて支援』と言ってるだけ」「育休中に学び直しをしろって話じゃなくて、あくまでも『企業を支援します』って話だよね?」「学びたい人には支援しますよって答弁だった気がする」と擁護する向きもある。
主な質問内容と答弁は次の通り。
大家議員:岸田総理は施政方針演説において、構造的な賃上げ政策の一環として、新たな分野で活躍するための能力・スキルを身につけること、いわゆるリスキリング支援を位置付けておられます。企業経由となっている支援を、個人への直接支援に見直すことなどが極めて重要です。岸田総理、ぜひともご検討いただきたい新しい案を、私からお示しいたします。
子育てのための産休・育休がなぜ取りにくいのか。理由の一つが、一定期間仕事を休むことで昇進・昇給で同期から遅れを取ることだと言われてきました。しかし、この間にリスキリングによって、一定のスキルを身につけたり、学位を取ったりする方々を支援できれば、子育てをしながらもキャリアの停滞を最小限にしたり、逆にキャリアアップが可能になることも考えられます。
大胆なこども政策を検討する中で、たとえば、リスキリングと産休・育休を結び付けて、支援を行う企業に対して、国が支援を行うなど、親が元気と勇気をもらい、子育てにも仕事にも前向きになるという、2重・3重にボトルネックを突破できる政策が考えられるのではないでしょうか。
この政策によって、結婚・育児期に女性の就業率が低下する「M字カーブ」や、育児後は非正規で働くようになる「L字カーブ」の解消にも資するものだと考えます。今ある仕事が、近い将来、AIに取って代わられることも予想され、私たちのキャリアにとって、リスキリングが当たり前になる時代が来る中、このようなリスキリング支援メニューの拡充が必要になるのではないかと思いますが、総理のお考えをお伺いいたします。
岸田首相:政府としては、人への投資の支援パッケージを5年で1兆円に拡大し、リスキリングへの支援を抜本的に強化していく中で、育児中などさまざまな状況にあっても主体的に学び直しに取り組む方々をしっかりと後押しして参ります。