サッカーの元日本代表監督バヒド・ハリルホジッチ氏(70)が韓国の次期代表監督に浮上した。複数の韓国メディアが2023年1月29日、韓国サッカー協会がハリルホジッチ氏と接触したと報じた。
地元通信社「聯合ニュース」(WEB版)は、韓国サッカー協会がハリルホジッチ氏に電話をしたとし、次期代表監督としてチームを指揮する可能性が出てきたと伝えた。
W杯本大会前に3度解任
韓国代表は2018年から4年間、パウロ・ベント監督(53)が指揮を執った。チームは22年ワールドカップ(W杯)カタール大会に出場しベスト16に進出。大会終了後にベント監督が退任し、協会は後任者探しを行っている。
ハリルホジッチ氏は過去4か国の代表監督を務め、いずれもW杯出場に導いている。
10年W杯南アフリカ大会にコートジボワール代表を、14年W杯ブラジル大会にアルジェリア代表をそれぞれ導いた。そして日本代表監督時代は18年W杯ロシア大会、モロッコ代表監督時代は22年W杯カタール大会出場権を獲得した。
代表監督しての手腕が高く評価される一方で協会との衝突などが原因でW杯本大会前に3度解任された過去がある。W杯予選から本戦まで指揮を執ったのはアルジェリア代表監督時代の14年ブラジル大会のみで、この時はチームをベスト16に導いた。
「聯合ニュース」は、ハリルホジッチ氏の過去のエピソードを紹介し「激しい気性がトレードマーク」と評した。
同メディアによると、ハリルホジッチ氏は韓国のサッカーファンに広く知られているという。14年W杯ブラジル大会で韓国はハリルホジッチ氏が率いるアルジェリアと同組で、第2戦で対戦し2-4で敗れた。韓国は初戦のロシア戦で引き分け、第2戦のアルジェリア戦で勝利すれば決勝トーナメント進出の可能性が高かっただけに注目の一戦だったという。
次期韓国代表監督候補に浮上したハリルホジッチ氏には複数のクラブチームなどがオファーしており、韓国代表監督は選択肢の一つだと指摘。同メディアは、ベント監督の後任としてこれまでにスペインリーグ・バレンシアの元監督ホセ・ボルダラス氏(58)や、元ブラジル代表監督チッチ氏(61)らの名前が挙がったと解説した。