根強いメディア不信
ロイター通信は27日、豊田氏はメディア不信を背景に、トップ人事の発表を「自動車業界の動向を記録する際、最も公正な情報源と考える報道機関を選んだ」と報じた。つまり、誤報や誤解を避けるため、オウンドメディアを発信の中心に据えたということだ。
続けて、「日本最大の広告主の1つであるトヨタが、従来のメディアを避けようとする試みは、大企業による世界的な傾向の一部」と指摘し、PR部門を解体してSNSでのコミュニケーションを重視する米テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)を例示した。
豊田氏はトヨタイムズニュースで、記者から13年あまりの舵取りを問われ、「自分以外の誰かのためにと動いているにも関わらず、時々、誹謗中傷的なものがあったのは非常に残念だったと思います。日本の競争力をあげようだとか、自分以外の誰かのために動いていくリーダーというのはね、どうして伝わらなかったのかなっていうのが残念ではあります」(発言ママ)などと振り返っている。