フルトンは井上尚弥を「圧倒する可能性ある」 体格とリーチで優位...対戦合意報道で米メディア展望

   米スポーツ専門局「ESPN」(WEB版)が2023年1月18日、プロボクシングの元世界バンタム級4団体統一王者でWBO世界スーパーバンタム級1位・井上尚弥(大橋、29)とWBC・WBO世界スーパーバンタム級王者スティーブン・フルトン(米国、28)が対戦合意に達したと報じた。5月に日本開催を目指している。

  • 井上尚弥選手(写真:山口フィニート裕朗/アフロ)
    井上尚弥選手(写真:山口フィニート裕朗/アフロ)
  • 井上尚弥選手(写真:山口フィニート裕朗/アフロ)

「フルトンにアウトボックスされることになる」

   対戦合意の報道を受け、米ボクシング専門メディア「ボクシングニュース24」(WEB版)は1月18日に井上対フルトン戦の特集記事を組み両者の戦力を分析した。

   同メディアは、フルトンが体格とリーチで井上を上回っており、井上がKOにつながるビッグパンチを当てることができなかった場合、フルトンにアウトボックスされることになるといっても過言ではないだろうと解説した。

   プロキャリアをライトフライ級(48.9キロ)でスタートした井上の身長は165センチでリーチは171センチ。一方、55.3キロリミットのスーパーバンタム級を主戦場としてきたフルトンは身長169センチ、リーチ179センチと、いずれも井上を上回る。

   記事ではフルトンのボクシングスタイルに言及し、質の高いパンチと手数が井上を圧倒する可能性があると分析した。

井上「やってやろうじゃねぇか!!!」

   一方、対戦合意を報じた「ESPN」は、「フルトンはインサイドとアウトサイドの両方からボクシングを行うことができ、1試合で 1000 発以上のパンチを放つことがよくある」と手数の多さを指摘するも、井上のパンチ力、スピード、ボクシングIQの高さを評価し、「世代を超えた才能」と評した。

   フルトンは21年1月にWBO世界スーパーバンタム級王座を獲得し、同年11月にWBC世界スーパーバンタム級王者ブランドン・フィゲロア(米国、26)を判定で破り王座統一に成功。ここまでWBC王座を1度、WBO王座を2度防衛している。プロ戦績は21戦全勝(8KO)。

   井上とフルトンのプロキャリアを比較すると、世界戦3度のフルトンに対して井上は24試合中19試合が世界戦だ。18年以降は9試合中6試合が元世界王者もしくは現役世界王者が相手で、質の高い相手と拳を交えてきた。

   井上はフルトンとの対戦合意が報じられた1月19日にツイッターを更新し、「色々と噂が飛び交っている まじでやれるんか!?!?やってやろうじゃねぇか!!!」とのコメントを投稿した。

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