スポーツ配信サービス「DAZN」は2023年2月14日から視聴プランの価格改定を行うことを1月12日に発表した。
昨年同時期と比べ月額で約2倍となる大幅な値上げを受け、改定後の価格より割安なJリーグのクラブが販売する「年間視聴パス」に申し込みが相次いだ。一方で、数量限定販売の争奪戦に敗れたサポーターからは「買おうと思ったら売り切れ」「完全に乗り遅れた」と嘆きの声が聞かれている。
売り上げの一部がクラブ運営費に
DAZNは16年にサービスを開始。Jリーグや欧州主要リーグなどのサッカー、プロ野球、モータースポーツといった試合中継を定額制で楽しめる。
通常のDAZNの月額プラン料金は長く1925円だったが、22年2月の改定により3000円に値上げ。また、年間プラン(一括)の価格も1万9250円から2万7000円に変更されていた。
そして今年2月14日からの改定では、通常プランの名前が「DAZN Standard」となり、月額料金が3000円から3700円に。年間(一括)では2万7000円から3万円になる。また月額980円のライト向けプラン「DAZN Global」の導入が発表されたが、視聴可能なコンテンツは明かされていない。
昨年の改定前と比較すると、月額では約2倍、年間では約1.5倍の値上げ幅となった。ツイッターユーザーからは「高すぎる」「月額3700円は払えない」と料金の高さを嘆く声が相次ぎ、「今年はどうしようか...」「解約しようかな」と契約更新をためらう声も出た。
そうした中、注目が集まったのが、Jリーグの各クラブが販売するDAZNの年間視聴パスだ。売り上げの一部が各クラブの運営費に充てられる同パスでは、12か月分の視聴料が2万7000円で購入可能で、2月改定後の年間プラン(一括)よりも3000円安くなる。
クラブによっては年間視聴パスに「おまけ」をつけて販売するケースもある。例えばFC東京、鹿島アントラーズ、アビスパ福岡といったクラブでは2か月分のDAZN無料視聴コードがついてくる。またヴァンフォーレ甲府はオフィシャルショップでグッズ購入に使える2000円分のクーポン、湘南ベルマーレは2か月分のDAZN無料視聴クーポンとスタジアムで使える2000円分の飲食クーポンをつけている。
非応援クラブの年間パス買う人も
数量限定の年間視聴パスは、1月16日から各クラブがJリーグ公式オンラインストアやグッズショップなどで順次販売をはじめている。
しかし、その割安感からか、発売開始と当時に注文が相次ぎ、18日夕現在オンラインストアで販売したクラブではJ1からJ3まで軒並み「売り切れ」となっている。完売となったクラブの中には、追加販売を予定していないと告知するケースがある一方、今後複数回に分けて再販売するとしている例もある。
年間視聴パスの争奪戦に敗れたツイッターのサッカーファンからは「買おうと思ったら売り切れ」「完全に乗り遅れた」「もう買えないってなんなのさーーーーー!!!!」などと嘆く声が相次いだ。また、「割安さ」を目的に、自身が応援していないクラブの年間視聴パスを申し込んだというサポーターも散見された。
なお、価格改定前の2月13日までに「DAZN Standard」を契約した場合は、改定前の料金が適用されるため、同日まで年間プラン(一括)はJクラブの年間視聴パスと同じ2万7000円で購入できる。