バンダイナムコホールディングス(東京都港区、HD)は2023年1月18日、グループ会社・バンダイナムコエンターテインメント(東京都港区)の元従業員が4400台以上のモバイル端末を無断で売却し、約6億円を不正着服していたことを公式サイトで発表した。
バンダイナムコエンターテインメントは同日付で、不正行為を行った元従業員に対して約6億円の損害賠償などを求める民事訴訟を東京地方裁判所に提起している。
「関係者の皆様に多大なご迷惑とご心配」
バンダイナムコHDは、「このような事態が発生したことを厳粛に受け止め、お客様、株主の皆様をはじめとする関係者の皆様に多大なご迷惑とご心配をおかけします」と謝罪した上で、不正行為の詳細について説明した。
21年11月、バンダイナムコエンターテインメント内の管理システムに登録されているスマートフォンなどのモバイル端末の数と、実際に使用されているモバイル端末の数に差があることが発覚。調査を進めると、同社の元従業員が15年4月頃から22年4月頃までの間、4400台以上のモバイル端末を無断で外部業者に売却し、約6億円を不正に着服したことが判明したという。
バンダイナムコエンターテインメントは、この元従業員を22年12月20日付で懲戒解雇した上で、同社とバンダイナムコHDの取締役などの月額基本報酬を減額する処分を行ったという。
バンダイナムコHDは、今後「一層の原因究明を行うとともに、本不正行為の発生を厳粛に受け止め、コンプライアンス意識のさらなる徹底に取り組んでまいります」とし、外部専門家とともに再発防止に向けた施策に取り組むとしている。