「ぜひ、本物の肉寿司を食べてください」――予約していた居酒屋でイメージ写真とは異なる料理を提供されたと訴えたツイッターユーザーに、見かねた専門店のオーナーが無料で料理を振る舞った。投稿者たちは「肉寿司への悪い印象が払拭されました」と専門店に感謝している。
いったい何があったのか。J-CASTニュース編集部は2023年1月17日、ツイッターユーザー・ぽん(@Uma_pong)さんに詳細な経緯を取材した。
酢飯ではないシャリ、小さいベーコン
ぽんさんは、グルメ・クーポン情報サイトを通じて予約していた居酒屋でイメージ写真とは全く異なる料理を提供されたとツイッターで訴えた。取材に対し次のように経緯を説明する。
15日夜、20年ほど付き合いのある趣味仲間6人で、東京・池袋にある個室居酒屋を訪れた。予約していたのは和牛寿司や飲み放題がセットになった4500円のコース。事前に案内されていたメニュー表には、厳選和牛の炙り寿司や、自家製ローストビーフの肉寿司、黒ベーコンの肉寿司などの豪華な料理が記されていた。
予約サイトに記載の住所に足を運ぶと、なぜか別の中華料理店の看板の上に、予約していた店の張り紙があった。ぽんさんによれば、予約していた個室居酒屋は、同じ住所で営業している中華料理店と同一だったという。中華料理と肉寿司を提供する店員は共通していた。
ぽんさんによれば、前菜などはごく普通の居酒屋メニューだったが、メイン料理が運ばれてきたときに「ああ、これは完全にやられたな!」と実感したという。予約サイトでは、シャリよりも大きなローストビーフや、噛むたびに旨味が広がるというジューシーな赤身が乗った肉寿司が紹介されていた。
しかし実際に運ばれてきたのは、酢飯ではないシャリの上に、家庭で食べるような普通のベーコンや生ハムが小さく乗っている料理だった。周囲の客からも「あれは何を食べているんだ?」という視線が送られているように感じたという。ぽんさんたちは、憤ったり面白がったりしながら、コースのデザートが運ばれる前に店を後にした。
J-CASTニュース編集部は17日、ぽんさんたちの予約履歴をもとに、同店に電話取材を試みた。3回目で繋がるも、店名を確認すると「違います」と電話を切られた。その後はすぐに留守番電話サービスに繋がるようになった。同じ住所にある中華料理店の電話番号は2回繋がったが、いずれもノイズ音がひどく、話しかけている間に電話を切られた。ぽんさんたちが予約したグルメ・クーポン情報サイトの店舗紹介ページも、17日までに閲覧できなくなっている。