大学生協アプリ導入で「食堂の待ち時間が3倍に」 複数大で混雑騒ぎ、学生から不満続出...運営元「改善続ける」

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アプリ導入に「コロナ禍」の影響

   アプリの「Google Play」や「App Store」の平均評定は星5中1。レビュー欄には、ログインまでの手続きが煩雑だという声や、ソフトウエアの操作画面や操作性・UI(ユーザーインターフェイス)の改善を求める声が多く寄せられている。

   取材に対し⼤学⽣協事業連合は、すでに50万人以上の人々がアプリへの登録を済ませているとし、「厳しいご意⾒も少なからずいただいておりますので、これらのご意⾒も真摯に受け⽌め、引き続き対応・改善を進めてまいります」と述べる。

   アプリを導入したねらいについては、次のように説明する。

「従来から事業連合が提供していたシステムのサーバ等が耐⽤年限を迎えておりました。また、現⾏システムは導⼊当初から20年以上が経過しており、構成が古いゆえの種々の問題がありました。このような状況から、単に機器更新でシステムを継続して使⽤するのではなく、レジ・決済システムを含めたシステム全体を刷新することとしました」

   今回のアプリ導入はシステム刷新の一環だという。レジシステムの更新とあわせて、決済方法を従来のICカードによるタッチ決済から、アプリによるバーコード決済を主体に変更した。

「従来の電⼦マネーの IC カード決済はカードの IC チップに残⾼を書き込む⽅式でしたが、この⽅式では店舗での対⾯決済が必須となります。コロナ禍で学⽣の登校機会が減少し、例えば新学期の教科書購⼊をオンライン決済し宅配するケースも増えてきており、今回はオンラインサーバー側で電⼦マネー残⾼を管理する⽅式への移⾏が必要と考えたことによります。なお、今回のシステム変更では従来の IC カードを使っての決済も進められるよう対応もしています」

   一方で、先述した京都大学の旅するマネージャーさんは、「生協アプリに登録している場合には、学生証(ICカード)をかざすことによっても決済ができるようにはなっておりますが、このことについてはあまりにも周知されていません」と述べている。

   ツイッターでは多くのユーザーが、ログインのための手続きが煩雑であると訴えている。エラーが出るという声も少なくない。こうした状況を⼤学⽣協事業連合は次のように受け止めている。

「アプリの初期導⼊の時点でアプリとこの組合員データベースを連携させる必要があり、初期導⼊時の本⼈認証を厳密に⾏っています。しかし結果として初期導⼊時にユーザー全体の約2パーセントの⽅にエラーが発⽣し、ご迷惑をおかけしていることについては弊会としても重く受け⽌めており、⽇々お問合せのあった皆様への対応を進めるとともに、アプリそのものの改善を続けているところです」
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