認めないのは「大きな損失」
河野氏は「かつて色々な国で兵役があり、日本国籍の人が二重国籍だとそちらの国で兵役に行かなければならないなどの説明があったが、そういう時代でもない。今年ノーベル平和賞をとられた真鍋淑郎さんは米国で研究をするために、米国の国籍を取るために、日本の国籍をギブアップしなければいけなかった」と時代に制度が追い付いていないとし、日本が二重国籍を認めないのは「大きな損失」と指摘した。
「人口がこれだけ減っている日本が、せっかく国籍を持っている人がいるのに、重国籍はダメだというのはおかしなこと。私は二重国籍をしっかりと認めていく、少なくとも、お互いに認めようという国とは認めていくのは考えていかないといけない」
河野氏は22年1月に議論になった際、ブログで「私の真意をお伝えしたいと思います」と補足説明している。
日本での国際結婚に言及し、「両親のそれぞれの国籍と文化を受け継いで育った子どもが、どちらかの国籍を選択し、他方を放棄することを迫られている現状を改める余地があるのではないか」と改めて問題提起し、次のように議論を促す。
「二重国籍を認めていない国(中国やインドなど)や兵役の義務が課せられている国(韓国やイスラエルなど)を除いた国々の、両系血統主義で得た子どもの国籍を、22歳以上になっても保有することを認めていくべきではないでしょうか」
「この他に、アメリカのような出生地主義の国で生まれたことにより国籍を得た場合や、優れた業績を持つ研究者などが研究などの都合などで他国の国籍を得た場合に、国籍の選択を迫ったり、日本の国籍の放棄を義務づけたりすることについても、議論する余地があるのではないかと思います」
一方で、「他国の国籍も保有しているものが選挙に立候補したり、閣僚や裁判官などに任命される場合などに、他国の国籍の放棄を義務づけるということは必要でしょう」とも付け加えていた。