手足3本失った僕が富士山に登るには? 盲点だった義手の存在...生まれた「頼もしいパートナー」

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ストック義手の懸念点

   ただ、まだ試作段階ということもあって、ストック義手の懸念点も分かりました。全体重がかかった時にストックの細いところが曲がり、折れるんじゃないかという不安を感じました。特に下りは思い切り体重をかけるので、もう少し太くする必要がありそうでした。元々かなり軽かったし、持ち上げるより地面についている時の方が多いので、ある程度重くなっても大丈夫だろうと思いました。

   ストックと切断した腕の端(断端)をつなぐソケットというパーツの内側で、大量に汗をかいたのも懸念しました。ソケットを外して拭かないといけない。富士山はもっと長丁場になるので、少しずつ装着時間を長くしてどうなるか見ていく必要がありそうです。

   あと断端が痛いですね。普段の装飾義手は地面などをつくことがないので、断端を刺激することはありません。それがストック義手だと、手をつくたびに圧がかかって痺れを感じ、結構ストレスになります。

   他の懸念としては、義手だけでなく義足もそうですが、富士山は気圧の変化があることです。手足が膨張してしまい、義足や義手が入らなくなるかもしれません。「汗を拭くために外したら入らなくなるんだろうか」といったことも考えておかないといけません。標高が高い山をまだ登れていないから、今後実際に登って試す必要があります。

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