5年連続で「世界最強」日本のパスポート 強いと何が良い?識者が指摘する「移動の自由」以外の理由

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   ビザなしで渡航できる目的地(都市)の数をランキング化した「ヘンリーパスポートインデックス」の最新版が2023年1月10日付で発表され、日本のパスポートが5年連続で1位になった。

   ランキングはコンサルティング会社の「ヘンリー&パートナーズ」が国際航空運送協会(IATA)のデータをもとに、199か国・地域のパスポートの「強さ」を集計し、四半期ごとに発表している。発表では、パスポートの「強さ」は、「経済的な自由を拡大すること」にもつながると指摘している。

  • 日本のパスポートは「最強」が続いている(写真はイメージ)
    日本のパスポートは「最強」が続いている(写真はイメージ)
  • 日本のパスポートは「最強」が続いている(写真はイメージ)

下位の国々は「成長のための幅広い機会から事実上締め出されている」

   今回発表されたのは23年第1四半期(1~3月)のランキング。到着時にビザが取得できる場合や、渡航前にウェブサイトで登録する「電子渡航認証」(eTA)と呼ばれる制度を利用するケースを含めると、日本のパスポートは227都市のうち193都市に「ビザなし」で渡航できる。日本に続いたのがシンガポールと韓国で192都市。さらにドイツ、スペイン(190都市)、フィンランド、イタリア、ルクセンブルク(189都市)、オーストリア、デンマーク、オランダ、スウェーデン(188都市)が続いた。

   逆に「最弱」なのがアフガニスタン(27都市)。イラク(29都市)、シリア(30都市)、パキスタン(32都市)、イエメン(34都市)と続く。発表では、これら下位の国々について「経済的な流動性と成長のための幅広い機会から事実上締め出されている」と指摘している。

   日本のパスポートでビザなし訪問できる都市がある国・地域のGDP(国内総生産)は世界全体の計98%にのぼる。これに対して、米国パスポートでビザなしでアクセスできるのは68%、中国は26%だ。世界のGDPに占める日本の割合は5%。米国は25%、中国は19%だ。 こういったことを背景に、金融ライター、グローバル投資専門家のジェフ・D・オップダイク氏は、発表資料の中で

「パスポートが『強い』ということは、移動の自由を拡大するだけではく、投資や起業の機会といった経済的な自由を拡大することでもある」

と指摘している。

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