プロ野球阪神の元守護神で韓国プロ野球サムスン・ライオンズの呉昇桓(オ・スンファン)投手(40)に地元メディアの注目が集まっている。
ベテラン守護神は昨季57試合に登板して6勝2敗2ホールド31セーブ、防御率3.32を記録。シーズン中に韓国リーグ史上初となる通算350セーブを達成し、370セーブでシーズンを終えた。今季は国内通算400セーブ、「日米韓」通算500セーブを目指す。
プロ18年「日米韓」通算492セーブ
地元メディアが注目しているのは今季にかける呉の意気込みだ。
地元スポーツメディア「スポーツソウル」(WEB版)は、呉が23年の年俸契約を全て球団側に委任したと伝えた。昨季納得のいく成績が残せず、チームがポストシーズン進出を逃したことへの責任感から年俸交渉をすることなく早くも来季へ向けて始動したという。
同メディアによると、呉の22年シーズン年俸は16億ウォン(約1億6000万円)で、契約を委任された球団が無条件に減俸することはないと解説。球団関係者は同メディアの取材に対して「(年俸は)チームの成績も考慮しなければならない。今年の年俸は基準に合わせて内部的によく判断して決める」とコメントした。
今年41歳となる韓国のレジェンドは14年から2年間阪神でプレーし、2年連続で最多セーブのタイトルを獲得した。16年には大リーグのセントルイス・カージナルスに移籍。大リーグでは3球団でプレーし通算42セーブを記録した。プロ18年で「日米韓」通算492セーブを挙げている。
パフォーマンスはここ3年間着実に低下
同メディアは、40歳を迎えた呉は今も変わらない球威を持っていると評価する一方で昨季露呈した不安材料を指摘した。国内リーグで防御率3点以上を記録したのは10年以来12年ぶりでセーブの失敗は7回あった。シーズン途中には抑えから中継ぎに配置転換されたこともあったという。
地元メディア「NEWSIS」(WEB版)は1月13日、「韓国リーグ歴代最強ストッパー呉昇桓、名誉回復は可能か」とのタイトルで記事を公開した。
同メディアは、呉の直球が年を重ねるごとに衰え今ではすっかり鋭さがなくなったとし、昨年7月は最悪の状態でこれまでの実績からは考えられないほどの不振に陥ったと解説した。そして呉のパフォーマンスはここ3年間、着実に低下しており、1、2年後に引退を考えなければならないかもしれないと分析した。
完全復活に向けて並々ならぬ意気込みを見せるレジェンド。呉が所属するサムスン・ライオンズは1月末から3月まで沖縄県で春季キャンプを行い、キャンプ中に日本ハム、中日、阪神とそれぞれ練習試合を予定しているという。
?昇桓(オ・スンファン)完璧リリーフ!1回を投げ、無安打2三振! pic.twitter.com/wYNKOV4X2t
— MLB Japan (@MLBJapan) April 20, 2019