石破茂氏「手段として総理大臣になることはあるかもしれない」 首相になる「現実的な計画」とは

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   自民党の石破茂元幹事長は2023年1月13日、東京・丸の内の日本外国特派員協会で開いた記者会見で、首相になる「現実的な計画(real plan)」を問われる場面があった。石破氏は世論調査では「次の首相にふさわしい人」の上位にランクインし、首相待望論がくすぶる。一方、4回挑戦した総裁選では落選が続き、自分の支持者は「野党の支持者とかね、無党派に多いんですよ」とぼやいた。

   ただ、「日本国がサステナブル(持続可能)でインディペンデントな(独立した)国になるように努力をしたい」という目的を共有する人が自民党支持者に増えれば「手段として総理大臣になるということは、あるかしれない」とも話し、次期総裁選の出馬に含みを持たせた。

  • 日本外国特派員協会で記者会見する自民党の石破茂元幹事長。首相になる「現実的な計画」について問われる場面があった
    日本外国特派員協会で記者会見する自民党の石破茂元幹事長。首相になる「現実的な計画」について問われる場面があった
  • 日本外国特派員協会で記者会見する自民党の石破茂元幹事長。首相になる「現実的な計画」について問われる場面があった

「自民党の中で1番や2番になったことは、ほとんどないんですね」

   世論調査での石破人気は高い。例えば22年12月17~18日に朝日新聞が行った世論調査では、「岸田首相の次の首相には、だれがふさわしいと思いますか」という問いに対して、河野太郎デジタル相を挙げた人が24%と最も多く、石破氏の15%、高市早苗経済安全保障相の9%が続いた。ただ、「この中にはいない」と答えた人が37%いた。

   こういった結果を念頭に、首相になる「現実的な計画」を問われた石破氏は、ぼやき気味に

「ここ10年ぐらい、私ベスト3から落ちたことはないんですね。ただ、私を支持して下さる方はね、野党の支持者とかね、無党派に多いんですよ。自民党の中で1番や2番になったことは、ほとんどないんですね。自民党の総裁にならないと総理大臣にはなれないのでね...」

と応じ、

「総理大臣になるということは、それは何かを成し遂げるための手段であって、なることが目的だと思ったことは、私は一度もない」

とも話した。

   「成し遂げること」として、日本が置かれている現状について

「私は日本国が、サステナブルでインディペンデントな国になるように努力をしたいと思っている。逆に申し上げれば、サステナブルでもないしインディペンデントでもない、という認識を持っている」

と説明した上で「手段として」首相になる可能性について、次のように言及した。

「その思いを共有する人が自民党支持者の中に増えるということはきわめて大事なことで、そのための努力をしなければいけませんし、それが実現したときに、手段として総理大臣になるということは、あるかもしれない」

   石破氏は21年12月に自らの派閥「水月会」を解消し、他の派閥との掛け持ちを認める「グループ」としての活動に移行している。党内基盤は脆弱(ぜいじゃく)だが、石破氏は

「ただ、(首相に)なるために何でも自分の主義主張を捨ててしまいます、というようなことをするつもりは、まったくない」

とも付け加えた。岸田文雄首相の総裁としての任期は24年9月まで。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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