サッカーの日韓「格差」はどこまで広がるのか...。韓国メディア「OSEN」(WEB版)は2023年1月10日、日本の第101回全国高校サッカー選手権大会の特集記事を公開し、日本と韓国における現状を分析した。
「さらに驚くべきことは前売り券が完売」
同選手権決勝は1月9日に東京・国立競技場で行われ、岡山学芸館(岡山)が東山(京都)を3-1で下し初優勝を果たした。主催発表によると入場者数は5万868人で、前回の第100回大会の4万2747人を大きく上回った。
「OSEN」は観客で埋め尽くされたスタンドの写真を記事に添付し、「プロサッカーの決勝戦でもない高校サッカー決勝に5万人が来た?漫画のようなことが日本で実際に起こった」と伝えた。
そして驚くべきことは、国立競技場は日本代表などが使用する国内最大級のスタジアムであることで、さらに驚くべきことは前売り券が完売したということだと指摘した。
同メディアは、アマチュアサッカーは国の代表チームの生命線であるとし、韓国ではアマチュアはもちろん、プロでも5万人を満たす試合はないと解説。「韓国と日本の格差はさらに大きくなっている」と嘆いた。
「日本には欧州チームの選手が多く競争力がある」
韓国では代表選手からも日本との環境の差を指摘する声が上がっている。
韓国代表MFファン・インボム(26)は、昨年11月に開催されたサッカーのワールドカップ(W杯)期間中に韓国サッカー界に苦言を呈した。
韓国メディア「東亜日報」(WEB版)によると、ファンは決勝トーナメント1回戦でブラジルに敗れた直後、「日本と同じ成績を出したからといって(韓国が)日本と同じ環境にあるとは思わない」とコメントし、「日本やより良いチームのようにワールドカップで良い姿を着実に見せるには多くのことが変わらなければならない」と主張したという。
イタリアリーグ・セリエAのSSCナポリ韓国代表DFキム・ミンジェ(26)はカタールから帰国後、イタリアに向かう空港で報道陣に対応し韓国サッカーの現状を語った。
韓国メディア「中央日報」(WEB版)によると、キムは韓国選手の欧州進出の難しさを指摘し、代表に多くの欧州組を抱える日本について「羨ましい」と発言。そして「日本には欧州チームの選手が多く競争力がある。実際のところ(韓国とは)比較にならない」と日韓の相違を指摘したという。
W杯カタール大会で日本はグループステージでドイツ、スペインを破りグループEを1位で通過。決勝トーナメント1回戦でクロアチアにPK戦の末敗れた。一方の韓国はグループHを2位で通過し、決勝トーナメント1回戦でブラジルに1-4で敗れた。