「昔応援してくれてありがとう！」――横浜市の成人式に、人気アニメシリーズ「プリキュア」のキャラクターが出演したことが話題になっている。
幼少期に親しんだキャラクターからのメッセージに、ツイッターでは参加者から「ホントに行って良かった〜」などと感動する声が広がっている。なぜ成人式にプリキュアが招かれたのか。J-CASTニュースは2023年1月10日、横浜市教育委員会事務局に取材した。
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横浜市の成人式「二十歳の市民を祝うつどい」（写真：AP/アフロ） -
会場で配られた記念冊子
「1時間前！1分前！1秒前！そんな私よりもっといい自分になりたい！」
横浜市は9日、成人式「二十歳の市民を祝うつどい」を横浜アリーナで実施した。今年3月までに20歳になる約3万5000人を対象とし、5回に分けて各回30分にわたって激励した。SNSではゲストとしてビデオ出演した、大人気アニメシリーズ「プリキュア」のキャラクターによる応援メッセージが注目を集めた。
式典では、2007年から放送されたアニメ「Yes！プリキュア5」のオープニング映像が流れ、主人公で「キュアドリーム」に変身する夢原のぞみが登場した。新成人と久々の再会を喜び、次のようなエールを送った。
「私たちはずっと同じ自分じゃないの！昨日の私より！1時間前！1分前！1秒前！そんな私よりもっといい自分になりたい！プリキュアはこれからもキラキラと輝く未来のためにみんなと一緒に進んでいきます！」
新成人に贈られた記念冊子には、プリキュアや横浜市の歴史も記されていた。
2002年度に生まれた参加者にとって、キュアドリームは5歳ごろに親しんでいたキャラクターだ。さらに歴代のプリキュアが集う映画「プリキュアオールスターズNewStage みらいのともだち」では横浜を舞台に活躍したこともある。
横浜市の成人式の様子がツイッターで紹介されると、多くの人々から羨む声が寄せられた。
「俺も横浜みたいにプリキュアに成人式祝われたかったよ〜〜〜泣」
「マジで成人式に、プリキュアが応援メッセージをくれる横浜新成人、前世でどんな徳を積んだらそうなるんだ...」
「プリキュア20周年ロゴまで入っているなんて気合いマシマシで羨ましい......」
新成人が「Yes！プリキュア5」とのコラボを希望
横浜市は、2012年にプリキュアの映画の舞台になって以来、観光や子育て施策など様々なタイアップに取り組んできていた。
横浜市教育委員会事務局の担当者は取材に対し、こうした縁や、プリキュアシリーズが20周年を迎えることを受けて、アニメを制作する東映アニメーションからコラボレーションの提案があったと明かした。
シリーズの中から「Yes！プリキュア5」とのコラボを希望したのは、2002年度生まれの横浜市の新成人だったという。横浜市では、式典の主催者の一員として企画・運営を行う実行委員を新成人から募集している。そのメンバーから、幼稚園の頃に親しんだシリーズであるとして提案があったそうだ。
式典には、対象者の57パーセントにあたる2万402人が来場したという。2年前からはライブ配信も行っている。しかし新型コロナウイルス感染症が拡大する前の参加率は7割ほどで、密となる時間を減らすために開催時間も短くなっている。
「ゲストの方からのお祝いも映像にとどまってしまいましたが、多くの新成人の方々に喜んでいただけて良かったです。安全、安心の式典で喜んでいただけることが第一です。人生の節目として大事なイベントですから、ご家族やお世話になった方々に感謝しながら、成人としての社会的責任を改めて自覚し、故郷への愛情も深めいていただけますと幸いです」
プリキュアからの激励メッセージは1月12日から31日まで、インターネット上で公開される予定だ。詳細は横浜市の公式サイトで告知される。
（J-CASTニュース編集部 瀧川響子）