2023年1月1日出荷分から、内容量が5個から4個に減少した山崎製パンの「薄皮シリーズ」の変化がSNSで話題になっている。5個入りだった頃と比べて、中に入ったあんの量が増えている、というのだ。
山崎製パンは5日、J-CASTニュースの取材に対し、あんの量を増やしたのは事実だと認めた。個数の変更にあわせて、商品の規格をリニューアルしたという。
「容量の変更と同時に規格リニューアルも行いました」
山崎製パンは、小麦粉を中心とする原材料価格の高騰に対応するため、一部菓子パン製品の価格改定を22年1月・7月に実施。その後も油脂類、糖類などの原材料価格の高騰やエネルギーコストの上昇が続いたとして、22年12月5日、人気製品「薄皮シリーズ」の内容量を価格は据え置いたまま5個から4個に変更すると発表した。
薄皮シリーズは、和菓子の薄皮まんじゅうのようにあんがぎっしりと詰まった丸くて小さいパン。つぶあんやクリーム、チョコ、ピーナッツ、白あんなど様々なラインアップがある。
年始に内容量が4個に減った薄皮シリーズが店頭に並ぶと、ツイッターでは年内に出荷された5個入りの商品と大きさや重さなどを比べる投稿が相次いだ。
「餡が増量した??」
「なんか味も変わってない?」
山崎製パンの広報担当者は取材に対し、全体の容量は減ったものの、1個あたりのパンの具材の量は増えていると説明する。
「1個当たりの満足度を上げるため、パン生地、餡子の量を増やしています。材料の配合も変わっており、容量の変更と同時に規格リニューアルも行いました」
「中身をぎっしり詰めることで、よりコンセプトを際立たせました」
ツイッターでは、商品の総重量がほとんど変わらなかったとする声もあったが、広報担当者によれば全体の量は1割ほど減っているという。
「パンは個体差が出るのですが、設定上では量が1割ほど少なくなっています。1個あたり1割ほど大きくなりはしましたが、旧来のシリーズと同じ量ではありません」
あんの割合を高めたのは事実だとして、その理由については次のように説明する。
「薄皮シリーズは、『生地に対して中身がいっぱい入っている』ことをコンセプトにしています。中身をぎっしり詰めることで、よりコンセプトを際立たせました」
SNSではこうした変化に気づいたユーザーから、「薄皮あんぱんの餡子が大好きでこのパン好きだから餡子増えてるの嬉しい!!」「皮は薄くてもサービスは厚いな」といった声が広がっている。
広報担当者によれば、商品企画のリニューアルについてプレスリリースなどでは告知していなかったという。
「容量が減ることでお客様にご負担をおかけしてしまいました。お問い合わせがあった際には、口頭などで1個当たりの品質をアップさせていただくとお伝えさせていただいておりました」
SNSでの好意的な反響に対しては「ありがたく受け止めております。今後も、食品メーカーとして品質の向上に努めてまいります」とコメントした。
(J-CASTニュース編集部 瀧川響子)