プロ野球元阪神のラウル・アルカンタラ投手(30)は韓国プロ野球リーグで復活できるのか。
韓国メディア「OSEN」(WEB版)は2022年12月26日、元阪神で韓国プロ野球の斗山ベアーズに所属するアルカンタラの特集記事を公開。斗山ベアーズが近年行ってきた外国人補強策を振り返りながらアルカンタラの実力を分析した。
斗山ベアーズと総額1億2000万円で契約
ドミニカ共和国出身のアルカンタラは大リーグ・アスレチックスを経て18年オフに韓国プロ野球KTウィズに移籍した。シーズン1年目の19年に11勝を挙げると、翌20年に同リーグの斗山ベアーズに移籍。斗山ベアーズでは先発の柱としてシーズン20勝をマークし、最多勝利のタイトルを獲得した。
20年オフに阪神に移籍。スポーツ紙の当時の報道によると、推定年俸200万ドル(約2億1000万円)の2年契約だったという。
先発ローテーションとして期待されたアルカンタラは、来日1年目の21年はシーズン途中で中継ぎに配置転換されるなど力を発揮できず3勝3敗6ホールド、防御率3.49。2年目は中継ぎとして39試合に登板し、1勝3敗17ホールド1セーブ、防御率4.70と首脳陣の期待に応えられずオフに退団した。
日本球界を去ったアルカンタラは古巣・斗山ベアーズに復帰。球団は12月9日にアルカンタラの入団を発表し、地元メディアは斗山ベアーズが総額90万ドル(約1億2240万円)でアルカンタラと契約したと伝えた。
「韓国リーグ最高レベルの球威と制球力を」
「OSEN」によると、斗山ベアーズは昨季、先発ローテーションの柱として期待したアリエル・ミランダ投手(33)が故障のため1勝もできずにシーズン途中で退団し、その代わりとしてアルカンタラを獲得したと解説した。ミランダは19年まで2年間ソフトバンクでプレーし通算13勝をマーク。斗山ベアーズに移籍した21年シーズンは最優秀防御率、最多奪三振などのタイトルを獲得した。
同メディアは、韓国リーグで実績を作ったアルカンタラは日本に進出したものの「ジャパニーズドリーム」はならなかったと指摘。韓国リーグとは異なり日本では主に中継ぎとして登板し、2年間で7試合しか先発しなかったと解説した。
今回アルカンタラを迎え入れた斗山ベアーズは、アルカンタラの実力を高く評価している。記事によると球団は、アルカンタラは依然として先発を争う力を持っており、韓国リーグ最高レベルの球威と制球力を兼ね備えているとし、アルカンタラの投球技術と人間性に期待しているという。
3年ぶりの韓国球界復帰となるアルカンタラは球団を通じて「幸せに野球をしていた斗山ベアーズに戻ってくることができて嬉しい。オフ期間に徹底的に準備し、再び最高の位置に挑戦する」と意気込みを語ったという。