3年ぶりの新年一般参賀が2023年1月2日、皇居であり、天皇陛下が皇后雅子さま、長女愛子さま、秋篠宮ご夫妻と次女佳子さまら皇族方と宮殿・長和殿のベランダに立った。愛子さまが一般参賀に出席するのは初めて。皇族方は6回にわたってベランダに立つ予定で、そのうち午前中の3回には上皇ご夫妻も出席した。
新年一般参賀はコロナ禍の影響で開催見送りが続き、令和になって初めてとなる20年以来、3年ぶりに開催された。マスク姿の天皇陛下は「おことば」の中で、3年ぶりの開催を「まことに嬉しく思います」とする一方で、収束しないコロナ禍を念頭に「いろいろ大変なこともあるかと思いますが、本年が、皆さんにとって安らかで良い年となるよう願っています」などと述べた。
「いろいろ大変なこともあるかと思いますが...」
天皇陛下は1月1日に文書で発表した「ご感想」の冒頭部分でも
「昨年も、地震や台風、大雪などの自然災害が各地で発生したほか、新型コロナウイルス感染症が引き続き社会に大きな影響を与えた年になりました。また、物価の高騰なども加わり、皆さんには、御苦労も多かったことと思います」
などとコロナ禍にともなう国民の苦労に触れており、一般参賀でも改めて言及した。具体的には、次のように話した。
「新年おめでとうございます。この3年近くにわたり、新型コロナウイルス感染症の感染拡大などによって、皆さんには、多くのご苦労があったことと思います。3年の月日を経て、今日、こうして皆さんと一緒に新年を祝うことを、まことに嬉しく思います。いろいろ大変なこともあるかと思いますが、本年が、皆さんにとって安らかで良い年となるよう願っています。年の初めにあたり、我が国と、世界の人々の幸せを祈ります」
前回20年の新年一般参賀は6万8710人が訪れたが、今回は「密」を避けるために事前申し込み制を導入し、抽選で人数を大幅に絞り込んだ。1回の応募で2人分まで申し込める仕組みで、5万6087件・10万2377人分の応募があった。当選したのは5216件・9606人で、倍率は10倍超に達した。
一般参賀は2月23日の天皇誕生日にも予定されており、1月6日まで申し込みを受け付ける。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)