様々なニュースが駆け巡った2022年。ネット上で話題になった記事の中には、テレビで放送中に起きたハプニングを扱ったものも多かった。J-CASTニュースでは、ことしネットが騒然としたテレビ放送中の「珍場面」を7つ紹介する。
NHKドラマに映り込んだ「あるはずのないもの」
はじめに紹介するのは、NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」のワンシーン。3代にわたるヒロインの登場で話題を呼んだ同作だが、2月10日に放送された回に「本来あるはずのないもの」が現れたとして注目を集めた。
ヒロイン・ひなた(川栄李奈さん)が、1983年の京都の町を路面電車に乗りながら移動するシーン。この路面電車の窓の外に、当時は販売されていない「トヨタのプリウス」が映り込んでいたというのだ。
さらに2月17日の放送では、路面電車の車窓に映る背景に、またもや当時は走っていないとみられる軽自動車や現代的な住宅が映りこんでいたとの指摘があり、SNS上で「カムカム、プリウスの次はタントかよ笑」「車窓から見える車と家が現代やって」とツッコミが続出。「電車のシーン、外の景色に集中してはいけない、いけないよ」「電車のシーンでプリウス探してごめん」と、本編より「車窓の外」を気にしてしまうという反応も見受けられた。
NHKのドラマをめぐっては、平安末期~鎌倉時代の動乱を描いた大河ドラマ「鎌倉殿の13人」でも、3月13日の放送でカメラマンとみられる人物が映り込んでいたことが話題に。番組公式ツイッターは3月18日に「スタッフの映り込みがありました。申し訳ありません」と謝罪し、再放送時には該当部分を修正の上で放送された。
セミをブローチにしたお天気キャスター
7月22日放送の「めざましテレビ」(フジテレビ系)では、お天気キャスターと「夏の主役」の思わぬ共演が話題を呼んだ。
お天気キャスターの谷尻萌さんはこの日、スタジオから「萌ちゃーん」と呼ばれると、「はーい、私、セミ捕まえちゃいました~」と、セミを胸元にブローチのようにつけ、笑顔で画面に登場。スタジオから「え!? 嘘でしょ!?」という驚きや悲鳴が聞かれる中、谷尻さんは「アブラゼミの雌さんです」「セミ大好きなので、一緒にお伝えしますね」と、セミと一緒に天気予報を伝え始めた。
さらに予報を伝えている間にもセミは谷尻さんの体を上っていき、とうとう肩まで到達。谷尻さんは一度セミを鷲掴みにすると再び胸元につけ直したが、その間も笑顔で天気予報を紹介していた。この光景に、スタジオのアナウンサーたちは苦笑するしかなかった。
お天気キャスターのセミとの共演に、ネット上では「かわいい放送事故?だ 天気の事なんて一切入って来ない」「セミwww放送事故やんwww」「胸にセミ付けててお天気の内容が全く頭に入ってこない放送事故」と驚きの声が相次いだ。
「数十羽」「団塊」...アナウンサーの誤読も話題に
アナウンサーの誤読も話題を呼んだ一年だった。
9月21日放送の「スッキリ」(日本テレビ系)では、日本テレビの佐藤真知子アナウンサーが、前日にZOZOマリンスタジアムで行われたプロ野球・ロッテ対オリックスの試合で起こった珍事のニュースを読みあげた。
6回表、球場に鳥の群れが乱入し試合が中断するというハプニングのVTR内で、スタジオで原稿を読む佐藤アナが「数十羽の鳥」を「かずじゅうわのとり」と発言。映像には「数十羽の鳥が乱入」というテロップも出ていたことから、間違いに気付いた視聴者も多かったようだが、直後のスタジオの会話で共演者たちからの指摘はなくスルーされた。ネット上では「かずじゅうわ?すうじゅうわ、じゃないの?」「『数十羽』を『かずじゅうわ』って...」と指摘が続出した。
兵庫県内で10月4日に放送された「Live Love ひょうご」(NHK総合)でも誤読が注目を浴びた。番組内で「世代」の括りについて取り上げた際の一幕で、坂本聡アナウンサーが「みなさんは、なに世代でしょうか? 団塊やバブル...」と話し出したところで、隣の森麻衣子キャスターが割って入り「だんこん...」と坂本アナの言葉を言い直した。
数秒の沈黙ののち、坂本アナは再び「団塊や...」と話し始め、森キャスターもほぼ同時に「団塊! 団塊! ごめんなさい、ごめんなさい! 団塊、はい!」と勢いよく訂正した。
まさかの間違いに、ツイッター上では「これは放送事故ですね」「一瞬スタジオ凍り付いた」「気まずい雰囲気になっちゃった」「まずいやろ」などのツッコミが相次いだ。
「1発レッドなのよ」ツッコミ相次いだW杯中継の同時通訳
最後に、地上波テレビではなく「インターネットテレビ」ABEMAで起こった出来事を紹介する。ABEMAは11月~12月に行われたサッカーワールドカップカタール大会を全試合無料で生放送。そうした中、12月14日に行われた準決勝アルゼンチン対クロアチア戦で、事態は起こった。
試合後、勝利したアルゼンチンの選手へのインタビューが放送されたが、ゴールを決めたFWフリアン・アルバレス選手のコメント時に、スペイン語と日本語の同時通訳者が「(家族や友人については)みんな本当に○○(編注:放送禁止用語、以下同)みたいに喜んでいると思いますよ」と発言。ABEMAのスタジオでは三谷紬アナウンサーが驚いた様子で「一部不適切な表現がありました。失礼いたしました」と謝罪した。
しかし、続いて放送されたFWリオネル・メッシ選手へのインタビューでも、同時通訳は最初の質問内容を「どうですか? この○○のような皆さんの喜びは?」と同じ放送禁止用語を使って伝えた。これには、スタジオの霜降り明星・せいやさんも、ワイプ越しに困惑の表情を浮かべるしかなかった。
配信がスタジオに戻り、メッシ選手のインタビューについて聞かれたせいやさんは、「ちょっと本当に、ちょっと不適切な(発言があって)。心配で話聞いてなかったです。手汗がちょっと」と焦った様子で語った。三谷アナウンサーも「私もものすごい、手汗が出てしまいました」とし、2人揃って「失礼いたしました」と頭を下げた。
立て続けの「放送禁止用語」に、SNS上では「インタビューの翻訳してる人、放送事故やん」「通訳やってて○○はあかんな」「それなりにベテランの通訳だろうに○○は1発レッドなのよ」とツッコミが相次いだ。