代役きっかけで初選抜、そしてセンターへ AKB48の「新たな顔」千葉恵里の人生を変えたステージ

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   AKB48の最新シングル「久しぶりのリップグロス」(2022年10月発売)でセンターポジションを務めている千葉恵里(ちば・えりい)さん(19)が、初の写真集「エリンギ」(玄光社)を23年1月16日に出版する。センターが決まる前に出版が決まり、楽曲制作が進む中で撮影した写真集で、「AKB48の顔」として飛躍する様子が記録された1冊だと言えそうだ。

   15年にデビューし、21年の「根も葉もRumor」まで「非選抜」生活を送った千葉さん。選抜入りとセンター起用で「自信がめちゃめちゃついた」といい、次の作品のセンターについても「『またなりたいな』という気持ちはたくさんあります」と意気込んだ。この2年間の活動や、写真集への思いを千葉さんに聞いた。(聞き手・構成:J-CASTニュース編集部 工藤博司)

  • AKB48の千葉恵里さん。選抜入りとセンター起用で「自信がめちゃめちゃついた」そうだ
    AKB48の千葉恵里さん。選抜入りとセンター起用で「自信がめちゃめちゃついた」そうだ
  • AKB48の千葉恵里さん。選抜入りとセンター起用で「自信がめちゃめちゃついた」そうだ

タイトル選んだ理由は「10個以上ある候補のうち一番上にあったので」

―― 千葉さんは最新シングル「久しぶりのリップグロス」でセンターポジションに起用され、すでに「AKB48の顔」です。写真集は、新たな一面をファンの皆さんに知ってもらうきっかけになりそうです。

千葉: 写真集を出せると思っていなかったので、お話を聞いたときは「大丈夫なのかな?」と思いました。でも、ファンの方からは「出してほしい」という声をたくさんいただいたので、嬉しい気持ちもありました。

―― 出版が決まったのはいつ頃ですか。

千葉: お話をいただいたのは昨年(21年)の秋ぐらいで、そこからいろいろ決まるまでは結構長かったです。22年8月末から9月初めにかけて3泊4日で撮影しました。

―― 出版はセンターが決まる前に決まり、センターとしての新曲制作が進む中での撮影だったわけですね。飛躍していく中のさまざまなシーンが記録されている、ともいえそうです。もうタイトルは決まりましたか(編注:インタビューはタイトル発表前に収録された)。

千葉: 「エリンギ」です。(総合プロデューサーの)秋元(康)先生が案を出してくださって、その中で一番上にあったのが「エリンギ」でした。10個以上ある候補のうち一番上にあったので「秋元先生は『エリンギ』がいいのかな?」と思ったのと、スタッフさんと相談したときに「『エリンギ』って名前だと、すごく中身が気になるよね?」というお話になって、一緒に選びました。

―― なるほど...、撮影の中で何かエリンギを使ったシーンがあったとか...、千葉さんがエリンギをお好きとか...。

千葉: エリンギは写真集の中では1回も持ってないです。

―― なるほど...!表紙につく帯は制作中だと聞きました。そこに秋元氏が寄せるメッセージで、タイトルの意図が説明されるのかもしれませんね。

千葉: 楽しみです。めっちゃ気になります...!

(編注:インタビュー収録後の12月20日に帯の内容が公表された。秋元氏のメッセージは次のとおり。
「千葉恵里に写真集のタイトル案をいくつか送った。彼女が選んだのは、『エリンギ』だった。その時、やはり、千葉恵里は只者ではないと思った。可愛い写真集のタイトルに、普通、『エリンギ』とはつけんぞ?」)

「日本一のだがし売場」目当てに岡山ロケを決める

写真集の撮影は岡山県内で行われた (C)細居幸次郎 (C)玄光社
写真集の撮影は岡山県内で行われた (C)細居幸次郎 (C)玄光社

―― 岡山県で撮影しました。岡山に何かゆかりがあるのですか。どのような経緯で決まったのでしょうか。

千葉: 最初に(出版社が)行きたい場所を聞いてくださって、ずっと日本一大きい駄菓子屋さんに行ってみたくて、それが岡山県にあったので岡山県に決めました。

―― 「日本一のだがし売場」(瀬戸内市)ですね。そこで何か食べたり...。

千葉: 駄菓子屋さんは最終日の最後に行きましたが、本当にはしゃぎすぎて、自分のカメラで(SNSに掲載する)オフショットを撮るのを忘れてしまいました。駄菓子屋ショットは誌面を見てのお楽しみです!

―― 駄菓子屋以外にも、黒島ヴィーナスロード(瀬戸内市)など、県内のさまざま場所で撮影しました。千葉さんから提案して実現したカットがあったら教えてください。

千葉: 制服が着たくて、制服でプールに飛び込んだり、学校でホースの先を細めて水を撒いたりするシーンがお気に入りです。AKB48に「High school days」という楽曲があるのですが、その曲の歌詞にあったようなシチュエーションを実現したくて(編注:歌詞には「今は冷たい水に飛び込むように 未来へ泳ぎだそう」「ホースの先 細めたら 意思があるような 水しぶきに 青空の向こう 虹ができるんだ」とある)、提案しました。

―― 撮影で苦労したことはありますか。それとも、全般的にスムーズに進みましたか。

千葉: そうですね...。「キメキメ」にならずに、本当に自然な状態の私を撮ってくださったので、自然に生活しているような私を知っていただけると思います。

―― (写真が収められたタブレット端末を見ながら)割とすっぴんに近いカットも多い印象ですね...?

千葉: そうですね、部屋着系の写真は、一番メイクを薄くしました。本当に素の私が、この1冊でたくさん見られると思います。

「入れ歯チョコ」披露した理由

2021年発売の「根も葉もRumor」で初めて「選抜入り」した。「選抜に選んでいただいてから自分に自信がめちゃめちゃついた」そうだ
2021年発売の「根も葉もRumor」で初めて「選抜入り」した。「選抜に選んでいただいてから自分に自信がめちゃめちゃついた」そうだ

―― 発表資料には「『笑うことが苦手だった』彼女が見せてくれた、無邪気な笑顔」とあります。笑うのが苦手だったというのは意外です。

千葉: 意識して歯を出して笑うことがすごく苦手でした。この写真集は、素の自分といいますか、隣に友達がいるかのような自然な表情で歯を出して笑っているので、ファンの方も見たことがない表情が見られると思います。

―― 「意識して歯を出して笑う」ことが苦手だった、とのことですが、11月3日深夜(4日未明)放送の「AKB48 サヨナラ毛利さん」(日本テレビ)では、歯茎が目立つ「入れ歯チョコ」を披露していました。これは苦手意識の裏返しなのでしょうか...?

千葉: 苦手なので、逆に人の歯を見るのが大好きなんです。人の目より人の歯を見る方が好きなくらいなので、本当にたくさんの方の歯を見させていただいています。それでチョコペンで歯茎、マシュマロで歯の部分を作ってみました。

―― 写真集を通じてそういった苦手意識を克服して、歯が見えるカットも多いわけですね。

千葉: そうですね、本当に自然に笑っている、自然に楽しんでいるカットが多いです。でも、まだ自分から意識して歯を出せるわけではないので、そこはいつか克服したいと思います。

―― この2年ほどは、千葉さんにとって環境が大きく変わった時期だと思います。コロナ禍に見舞われた2年でもあります。千葉さんは「ドラフト2期生」として15年にデビューし、年次で言えば同期でHKT48の松岡はなさん(22)ら、ベテランとも言えるメンバーも多いです。そんな中で初めて選抜入りしたのは「根も葉もRumor」(21年)でした。この2年間で、千葉さんの心境や活動への臨み方はどう変化しましたか。

千葉: 選抜に選んでいただいてから自分に自信がめちゃめちゃついたので、そこから自分が変わっていきました。センターに選んでいただいてからも、さらに自信がつきました。ただ、「プレッシャー」や「重圧感」といった重たいことはあまり考えたくないので、自分らしく生きています。

―― 「非選抜」の時代は15年から21年まで続きました。当時の主な活動は、劇場公演が中心ですか。

千葉: 劇場公演だったり、たまにアイドル誌の撮影に呼んでいただいたり、フェスに出たり...という感じでしたね。選抜に選んでいただいたのが、コロナ禍で地方メンバーが歌番組に来られなくて、そのメンバーの代役で出演させていただいたのがきっかけだったので、それで大きく(環境が)変わっていきました。

パフォーマンスには自信も、MCは「語彙力がないので」...

写真集のタイトルは「エリンギ」。表紙の帯には秋元康氏がコメントを寄せた(撮影:細居幸次郎/AKB48 千葉恵里1st写真集 エリンギ(玄光社))
写真集のタイトルは「エリンギ」。表紙の帯には秋元康氏がコメントを寄せた(撮影:細居幸次郎/AKB48 千葉恵里1st写真集 エリンギ(玄光社))

―― 過去のAKB48の楽曲では、「根も葉もRumor」のひとつ前のシングル「失恋、ありがとう」(20年)までは、地方の姉妹グループのメンバーも参加していました。その後、コロナ禍で移動が難しくなったり運営体制が変更されたりしたこともあって、AKB48のメンバーのみで楽曲を出すようになりました。こういった経緯で、千葉さんにも「出番」が回ってきたわけですね。

千葉: 私が代役として歌番組に出演させていただけることになったときは本当に嬉しくて、友達も見てくれたし、ファンの方からの反響もすごく大きくて、新しくファンになってくださる方もいました。本当に、この出演が私の人生を変えてくれた感じです。

―― 先ほど「『プレッシャー』や『重圧感』といった重たいことはあまり考えたくない」と話していました。そうは言っても、「うたコン」(NHK)や「ミュージックステーション」(テレビ朝日)といった有名歌番組で千葉さんはセンターに立ったわけで、ファンの皆さんはもちろん、運営会社やレコード会社の皆さんも固唾(かたず)をのんで見守ったはずです。千葉さんは緊張しませんでしたか。

千葉: 歌番組は緊張しないです。センターだと話を振られることが多いので、MC席の方が緊張します。ぱっと考えなければならないのですが、私は語彙力がないので...。

―― 話を振られることは苦手だけれど、歌って踊ることは特にプレッシャーではなくて、うまくやれている、といったところですか。

千葉: うまくやれてます。カメラアピールもすごく好きなので、すごく自信を持って歌って踊っています。

―― 「久しぶりのリップグロス」は22年10月発売です。「コロナ前」は年に3~4枚のペースでシングルを発売していたことを考えると、新曲リリースは遠くない、と考えることもできます。千葉さんとしては、次の曲もセンターをやってみたいですか。それとも後輩など他のメンバーにやってほしいと思いますか。

千葉: 今までは「選抜メンバーになりたい」ということが自分の中であって、「選抜に入れて嬉しい」という気持ちでしたが、今回センターに選んでいただいてから、「またセンターやりたいな」という気持ちが芽生えました。

―― 続投したいと...。

千葉: またしたいです、センター。

―― やはり、一度やってみると「いいもの」ですか。センターというものは。

千葉: そうですね、すごく嬉しいですね。前に誰もいないので、ちょっとドキドキですが、でもやはりファンの方もすごく喜んでくださるので「またなりたいな」という気持ちはたくさんあります。

「今のAKB48の良さを多くの人に知ってもらって、好きになってもらえたら」

写真集の先行カットを手にするAKB48の千葉恵里さん。出版は「久しぶりのリップグロス」のセンター抜てき前に決まった
写真集の先行カットを手にするAKB48の千葉恵里さん。出版は「久しぶりのリップグロス」のセンター抜てき前に決まった

―― この2年間は千葉さんにとって実りの多い時期だったと思います。23年はどんな年にしたいですか。目標があったら聞かせて下さい。

千葉: 個人としては、大好きなカラコンやヘアオイル、コスメ、服など、いろいろなものをプロデュースするお仕事に挑戦したいです。モデル業もしたいと思ってるので、ランウエー(への出演)や、(雑誌などの)専属モデルも目指して頑張っていきたいです。

―― 千葉さんは(日韓合同ユニット「IZ*ONE」(アイズワン)メンバーを選んだオーディション番組の)「プロデュース48」にも参加していました。水際対策の緩和で韓国にも行きやすくなったので、ソウル中心部の明洞(ミョンドン)を歩いたり韓国コスメをいろいろ試したりできそうですね。

千葉: 韓国めっちゃ行きたいです!

―― グループとしては、何を目指しますか。

千葉: もっと今のAKB48の良さを多くの人に知ってもらって、好きになってもらえたらと思います。

―― そうなると、苦手なトークも頑張る必要がありそうですね。その意味で憧れている先輩はいますか。

千葉: そうですね...、頭の回転が速ければいいんですけど...、頑張っていきたいと思います!やはり、総監督の向井地美音さん(24)は本当にすごいなと思います。ちゃんとした言葉が、さささっと出てくるので、本当にそういうところがすごいと思います。

千葉恵里さん プロフィール
ちば・えりい 2003年生まれ、神奈川県出身。「第2回AKB48グループドラフト会議」(15年)でAKB48の「チーム4」に指名されてデビュー。18年から「チームA」所属。「根も葉もRumor」(21年)でシングル表題曲の選抜メンバーに初めて選ばれ、最新シングル「久しぶりのリップグロス」(22年)まで3作連続で選抜入り。「久しぶりのリップグロス」では初めてセンターポジションを務めている。

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