中国の海外旅行解禁に「透明性の高いデータ欠如」 感染拡大に米国も警戒感、水際強化を検討

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中国では米大使館が業務縮小

   米国政府では、感染拡大で中国でのビザ発給業務に影響が出ている。在中国米大使館は12月15日、感染拡大にともなって業務を縮小し、北京の大使館、上海、武漢、瀋陽、広州の総領事館で通常のビザ発給業務を停止すると発表している。

   CNBCなど米メディアが報じたところによると、米政府高官は

「国際社会では、中国で感染者数が急増していること、ゲノム配列データなど透明性の高いデータが欠如していることに対する懸念が高まっている。このデータがなければ、公衆衛生当局が変異株を特定し、感染拡大を抑えるための迅速な対策を講じることがますます困難になる」

として、新たな水際対策を検討する考えだ。

   岸田文雄首相は12月27日午後、中国での感染拡大を受けて

「中央と地方、政府と民間の間の感染情報が大きく食い違っているなど、詳細な状況の把握が困難であり、日本国内でも不安が高まっている」

と発言。米国とある程度認識を共有しているとみられる。

   日本の水際対策強化は12月30日から。具体的には(1)中国本土からの渡航者および中国本土に7日以内の渡航歴のある者すべてに入国時検査を実施する(2)入国時検査での陽性者についてはすべてゲノム解析の対象とし、待機施設で原則7日間隔離する(3)入国検査に万全を期すため、今後の中国便の増便等について制限を行う、の3点だ。

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