「年収1000万円は遠い過去!」 バス運転士の給与をド直球発信...なぜ?京都市交通局に聞く背景

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「給与の低さを誇ってどうする」

   ツイートは160万インプレッション(総表示回数)、4000リツイートと多くの目に留まり、「公営さんっていつまで経っても昔の高給取りのイメージで叩かれて気の毒」「給与の低さを誇ってどうする」「多かったら多かったで文句が来るし少なかったら少なかったで文句が来てて見とって可哀想」とさまざまな意見が寄せられている。

   京都市交通局企画総務課の澤進一郎さんは27日、J-CASTニュースの取材に、ツイートの背景には、厳しい財政状況があると明かした。

   市バスと地下鉄は、コロナ禍で事業存続の危機にある。市バスの累積赤字解消、地下鉄の単年黒字計上と、経営が上向きになった矢先のコロナショックで、客足の減少により運賃収入が大幅に減った。22年3月策定の中長期経営計画では、市バスで8%、地下鉄で7%の運賃値上げを盛り込む。

   経営計画では「情報発信の強化」も明記しており、2022年6月から毎月、経営状況を「見える化」するためSNSなどに投稿している。今回のイラストもその一環だ。

   澤さんは「我々はどちらかというと公営企業ですので、これまでは今回のような(くだけた)発信は不得手な部分があります。ですが、そうも言っていられない、なりふり構わない経営をしていかなければならず、訴求性を狙うなら、誰しもがわかりやすい漫画のような表現がよいのでは」と考え、イラストを中心とした発信をしている。イラストが趣味で、SNSをよく利用している職員が制作を担当し、すべて内製している。

   今回の発信は「市バスの運転手は1000万プレーヤーという認識が結構皆さんお持ちのようです。ただ、今の厳しい財政状況の中で、それは事実誤認ということを伝えたいとの狙いがありました」と話す。今後も経営状況の理解促進に向け、継続するとしている。

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