JR東海道新幹線の車内でトイレに閉じこもり、警察の説得で若い男性がドアのカギを開けて出てきたとする騒ぎがあった。
ツイッターに写真や動画が投稿され、なぜ閉じこもったのかと波紋が広がっている。
巡回中の車掌がトイレから出てこない人がいることに気づいた
車内のトイレ前には、神奈川県警の警察官数人が集まっている。ドアを叩いたり、「開けて!」と呼びかけたりするが、なかなか出てこない。JRの乗務員も連絡などに追われていた。
この動画は、2022年12月23日の22時過ぎにツイッターに投稿された。
他の乗客も、その様子を撮った写真を同じころに投稿しており、場所は、横浜市港北区内の新横浜駅とされた。
ツイッター上のいくつかの情報によると、男性は東京駅からトイレにこもり、車内では非常ベルが鳴らされた。そして、新横浜駅に着くと、警察が乗り込んで来て、最初はドア越しに優しく状況を聞いた。それでも応答がないため、警察が約30分後にバールでドアをこじ開けようとしたところ、中にいた男性は、ドアのカギを開けて出てきたという。その後、男性がホーム上で警察に事情を聴かれている様子の写真や動画もあった。
JR東海の東京広報室は27日、J-CASTニュースの取材に対し、23日21時3分東京発新大阪行きの新幹線「のぞみ」で、新横浜までの間に、巡回中の車掌がトイレから出てこない人がいることに気づいたと説明した。これを受けて、JR側が安全確認のため、110番通報した。21時20分に新横浜駅に着いたが、警察も乗り込んで車内の確認をした結果、新幹線は42分遅れて運転を再開した。このトラブルで、新幹線の上下線で3本が遅れ、約3200人に影響したとしている。
言動などから不正乗車などの事件性はないと判断
この男性は、なぜ頑なにトイレに閉じこもっていたのだろうか。
この点については、JR東海では、「個人情報に関わりますので、お答えできません」とだけ話した。
神奈川県警の港北署は12月27日、23日21時24分に、のぞみ5号車でトイレの中での立てこもりがあるとする110番通報が新横浜の駅員からあり、トラブルについて認知したと取材に答えた。
トイレ内にいた男性については、その言動などから不正乗車などの事件性はないと判断し、男性の保護を行ったと説明した。
そのうえで、「事件としての取り扱いはしていないため、詳細についての回答は控えさせていただきます」としている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)