第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が2023年3月に開幕する。1次リーグで日本と対戦する韓国ではWBCへの関心が高く各メディアが特集記事を組んでいる。韓国スポーツメディア「スポーツ朝鮮」(WEB版)は22年12月26日に特集記事を公開し、日韓の実力差を分析した。
「日本投手陣を連打で攻略するのは容易ではない」
3大会ぶりの優勝を目指す侍ジャパンは豪華な投手陣が揃う見込みだ。大リーグからはエンゼルス大谷翔平投手(28)、パドレス・ダルビッシュ有投手(36)が出場の意思を表明しており、スポーツ紙などの報道によると、オリックス山本由伸投手(24)、ロッテ佐々木朗希投手(21)、DeNA今永昇太投手(29)らが代表に内定しているという。
「スポーツ朝鮮」は、日本はワールドクラスの選手たちが続々と代表に入り、歴代最強チーム構築への期待感が高まっていると指摘し、「色々な問題を解決できず組織化できずに雑然としている韓国代表チームとは全く異なる雰囲気だ」と嘆いた。
そして日本メディアは、山本、佐々木、今永の代表内定を伝え、すでに出場の意思を表明している大谷、ダルビッシュとともに史上最強の先発陣を構成することになったとし、世界一奪還を確信しているとした。
同メディアは日本代表投手陣が歴代最強レベルであるのは決して誇張ではないとし、大谷、ダルビッシュ、山本、佐々木、今永の過去の成績を紹介。これらの5投手は150キロ以上の速球を投げ、制球力もあるだけに連打で攻略するのは容易ではないとの見解を示した。
「韓国は奇跡を起こすことができるだろうか」
そして「ますます広がっている日本と韓国の格差はまさにこの投手力の違いからきている」と解説した。
投手力において日本との差が広がる中、韓国が誇る速球派右腕の出場が不透明な状態にあるという。キウム・ヒーローズのアン・ウジン投手(23)は今季国内リーグで15勝をマークしたが、高校時代に起こした暴力事件のため大韓体育会の規定でオリンピック、アジア大会などの代表入りが認められていない。WBCは適用外とみられるが、「スポーツ朝鮮」はアンの代表入りは容易ではないとしている。
同メディアは唯一の対抗策は、左右、サイドスロー、アンダースローなど多様な投手を招集した上で「変則的戦略」を取ることだと主張した。「戦術の達人」と称されるイ・ガンチョル代表監督(56)の選手起用法と迅速な交代タイミングがさらに重要になると指摘した。
そして、韓国代表は折れない心で険しい波を乗り越え「奇跡」を起こすことができるだろうかと結んだ。