正社員から非正規社員になって所得が下がったようにみえる――。大手ハンバーガーチェーンの日本マクドナルドによる、アルバイトとして働く高齢者の広告ポスターが、SNS上で様々な憶測をされ話題になっている。
同社は2022年12月23日、ポスターに写る高齢者について、J-CASTニュースの取材に対し「定年退職されてからも社会とのつながりを持ちたい、健康維持に努めたいという思いから、マクドナルドのクルーになられました」と説明した。
「働きたいのか働かなくちゃなのか」
話題の発端は、ツイッター上で12月17日に投稿された写真。「1年前会社員だった私」と紹介される高齢者の男性がマクドナルドのアルバイトとして働く姿が写った広告ポスターが紹介されていた。
ポスターには、この男性が会社員としてスーツを着て働く姿とアルバイトの制服を着て働く様子が写っている。そして「その働き方がマクドナルド。」と書かれたキャッチフレーズが載っている。
この広告を紹介した上記の投稿は、23日19時までに4000件以上のリツイートや1万7000件以上のいいねを集めるなど注目を集め、その他にも複数のまとめサイトなどに取り上げられるなど話題になった。
話題になったポスターに対し、SNS上では様々な憶測が広がった。「正社員から非正規になり、所得が下がったようにしか見えない」といった感想や、「働きたいのか働かなくちゃなのか」「リストラかな...」などのコメントが寄せられている。
ポスターに写る男性は実際に店舗で働いている
日本マクドナルド広報部は23日、ポスターに写る男性は実際に店舗で働いていると取材に明かした。「実際は、数年前に前職の会社を定年退職されていらっしゃいます」とし、定年退職後に、社会とのつながりを持ちたい、健康維持に努めたいという理由でクルー(マクドナルドのアルバイトのこと)になったという。
広報部は「マクドナルドには、長年勤められた会社を定年退職されてからも、社会とのつながりを持ちたい・健康維持に努めたいと、多くのシニアの方が勤務されております」と述べている。
続けて「シニアの方は、コミュニケーション能力に長け、気配りや清潔への意識も非常に高い方が多いため、マクドナルドが掲げるQSCに大きく貢献していただける重要な人材と認識しております」とし、QSCとは、品質・サービス・清潔さを指す英単語の頭文字を取った言葉だと説明した。
このポスターは、横浜駅など神奈川県内の複数駅に、12月の期間限定で掲示されていたが、26日までに終了したという。