フランスサッカー連盟(FFF)がアルゼンチン代表GKエミリアーノ・マルティネス(30)の侮辱行為に対してアルゼンチンサッカー協会(AFA)に書面で抗議した。欧州メディア「EURO SPORT」(WEB版)が2022年12月24日に報じた。
「マルティネスはパレードでエムバペを嘲笑し続けた」
同メディアによると、マルティネスがアルゼンチンで行われた優勝パレードでフランス代表FWキリアン・エムバペ(24)に対して侮辱行為をしたとしてFFFのノエル・ル・グラエ会長がAFAに抗議を込めた書面を送ったという。
ワールドカップ(W杯)カタール大会決勝でフランスを下して優勝したアルゼンチンは20日に地元で優勝パレードを行った。複数の海外メディアによると、マルティネスはエムバペの顔写真を切り抜いて人形に張り付け集まったファンに向けて掲げた。
このようなマルティネスの行為はインターネットなどで物議を醸し、多くの海外メディアが批判的な論調で報じた。
サッカー専門メディア「Football ESPANA」(WEB版)は、「マルティネスはパレードでエムバペを嘲笑し続けた」とのタイトルで記事を公開し、マルティネスはエムバペをからかうのを楽しんでいると言っても過言ではないと伝えた。
「マルティネスの行為は理解しがたい」
「EURO SPORT」は、優勝パレードにおけるマルティネスの行為に対するFFFグラエ会長のコメントを掲載。記事によると、同会長は「スポーツ競技において(マルティネスの)これらの行為は理解しがたい」とし、「これは行き過ぎだ」との見解を示したという。
記事では、マルティネスがW杯決勝戦後のアルゼンチン更衣室で、エムバペへ向けた1分間の黙とうを求めた動画が撮影されたと指摘している。
マルティネスはW杯カタール大会表彰式でも物議を醸した。大会最優秀GKに与えられるゴールデングローブ賞を受賞し、表彰式で受け取った金色のグローブ型のトロフィーを股間に当て喜びを表現。この行為は海外メディアから「不適切」「わいせつ」「下品」などと酷評された。
マルティネスの一連の行為をめぐりW杯に出場した経験を持つ元代表からも苦言が出ている。
スペインメディア「MARCA」(WEB版)は、元スコットランド代表MFでW杯に2度出場したグレアム・スーネス氏(69)がマルティネスの行為を批判したと伝えた。
「マルティネスは下品なピエロのように見えた」
記事によると、スーネス氏はマルティネスの表彰式での行為に対して「面白いと思う人が本当にいるのだろうか?」と疑問を投げかけ、「マルティネスは下品なピエロのように見えた」とストレートに感情を表現した。
英メディア「デイリーメール」(WEB版)は、元フランス代表MFパトリック・ヴィエラ氏(46)がW杯決勝後にフランスをからかうという「愚かな」行動をしたマルティネスを非難したと伝えた。
ヴィエラ氏は「マルティネスが取った行為の写真の数枚を見た。彼の行動はアルゼンチンがワールドカップで収めた栄光を少し奪った」とし、「アルゼンチンがこのような行動をする必要はないと思う。個人的な感情を時々制御できない時もあるが、マルティネスの行動は本当に愚かなものだった」と非難した。