「余熱を利用するレシピは、肉の内部温度が食中毒を防止できるほどには上がらない」
NHKは削除の具体的な理由を明らかにしていないものの、食品安全委員会では「肉を低温で安全においしく調理するコツをお教えします!」とするウェブページで、「ローストビーフやサラダチキンなどを作る際には気を遣いますね」として、塊肉の調理に関する注意をこう呼びかけている。
「塊肉の表面を焼いた後にアルミホイルで包んだり、肉をジッパー付き袋に入れ、沸騰させた後に火を止めた湯につけっぱなしにするなど、余熱を利用するレシピは、肉の内部温度が食中毒を防止できるほどには上がらないので、やめましょう」
低温調理レシピは「おいしさを追求するあまり、どうしても加熱不足になりがち」で、「皆さんが思っている以上に、低温調理は時間がかかります」という。
ローストビーフでも用いられる牛ブロック肉で特に注意したいのが、食中毒の原因となる腸管出血性大腸菌O157だ。菌はは通常、肉を切った表面にはついているが、牛塊肉の内側にはいないというものの「冷蔵保管が長くなり肉の熟成が進むと、菌が表面から内側に入ってゆきます。包丁で切れ目を入れたりするによって菌が内側に入り込むこともあります」という。