サッカーワールドカップ(W杯)カタール大会のABEMAの試合中継で解説を務めた、元日本代表MF本田圭佑選手(36)。歯に衣着せぬ解説スタイルが話題を呼び、数々の名フレーズも飛び出した。
J-CASTニュースでは今大会で生まれた「本田語録」の中から、特に印象に残ったフレーズは何かを読者に尋ねた。アンケートの結果、最も人気を集めた「ホンダの一言」とは。
現実になりかけた「忠告」が3位に
2010年代に日本代表の中心として活躍した本田選手は、今回はABEMAの解説者としてカタール入り。日本代表のグループリーグ3試合と決勝1回戦のクロアチア戦、準決勝のアルゼンチン対クロアチア戦、決勝のアルゼンチン対フランス戦の計6試合を解説した。
プロとして論理的な分析を見せる一方で、感情を包み隠さず伝えるスタイルは「親近感」を感じると話題に。サッカー経験のある実況・寺川俊平アナとの掛け合いも光り、数々の名フレーズが生まれた。
J-CASTニュースでは2022年12月19日から21日まで、3179人の読者を対象にアンケートを実施し、「解説者・本田圭佑」が残した語録の中で最も印象に残ったフレーズを聞いた。ここでは上位5つのワードを紹介する。
5位は「体調悪いかも。座ってるのに立ちくらみみたくなってる」(145票)。18日の決勝、アルゼンチンが2点を先制しながら後半にフランスがFWキリアン・エムバペの連続ゴールで追いつく怒涛の展開に、ふと漏れた一言だ。この日の本田選手は、解説者ながらアルゼンチンを応援すると宣言。エースFWリオネル・メッシらのゴールに絶叫するなど、終始「アルゼンチン寄り」の発言が目立っていた。
4位は「まぁ、取りあえずまだ落ち着こ。まだ(突破)決まってないんでね」(253票)。11月23日の日本対ドイツ戦で、日本が優勝候補相手に2-1の逆転勝ちを収めた直後、興奮するサポーターに向けて冷静なトーンで放った一言だ。勝つのは難しいと言われていたドイツに勝利したことで、日本国内ではグループリーグ突破が有力視される空気に。しかし、次戦でコスタリカに敗れグループリーグ敗退の危機に陥るなど、本田選手の「忠告」は現実のものになりかけていた。
鋭い「切り返し」光った1位は...
3位は「○○さん」(394票)。解説した日本戦4試合で、「三笘さん」(三笘薫)、「鎌田さん」(鎌田大地)などと、一部選手のことをさん付けして呼んだ。本田選手は11月24日、ツイッターで「関係が深くない先輩に偉そうにされると、ん?誰?って思ってしまう。同じことをしたくないから『さん』を付ける」と、その理由を説明している。
また、一緒にプレー経験があったり、面識のある選手は「佑都」(長友佑都)、「タケ」(久保建英)などとラフに呼んでいた。一方で、日本以外の選手には基本的に「さん」を付けず、中には「コイツ」(クロアチアDFグヴァルディオルなど)とだけ呼ぶケースもあった。
2位は「ナナフゥン!?」(502票)。アディショナルタイムが7分であることに驚きを発したものだ。プレー外の時間が厳密にカウントされ、従来よりもアディショナルタイムが長くなる傾向にあった今大会。本田選手の解説試合では、日本のドイツ戦とスペイン戦の後半、決勝の前半アディショナルタイムが7分となり、いずれもほぼ同じトーンの「ナナフゥン!?」を聞く事が出来た。一部では「本田の7分」とも言われ、「ブラボー」(長友佑都選手)や「三笘の1ミリ」などと並ぶW杯発の流行語として親しまれている。
そして1位は「試合出ましょか?」(521票)。初戦のドイツ戦で実況の寺川アナがMF久保建英のプレーについて言及しようとしたものの、「キープする本田」と誤って発言。これに本田選手は「僕、出た方がいいですか?試合出ましょか?」と冗談交じりに反応した。W杯3大会連続でゴールを決めるなど、日本代表の中心選手として活躍してきた本田選手。代表復帰をうかがわせるような鋭い「切り返し」が最も票を集めた。
その他、スペイン戦で田中碧選手が逆転ゴールを決めた後、泣きじゃくるスタンドの日本サポーターを見て言い放った「まだ泣くの早い」(129票)や、敗北したコスタリカ戦の序盤でつぶやいた「コスタリカ、あんま強ないぞ」(112票)、後に決勝ゴールを決められるコスタリカDFケイセル・フレールの守備の脆さを指摘した「(相手の)4番穴やぞ」(107票)も上位に入った。