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電車内で酔って懸垂&過去の飲酒運転も発覚 自民県議「記憶定かでない」6回連呼

   電車内で酒に酔って懸垂を繰り返すなどしたことについて、記者会見して説明した長崎県の北村貴寿県議(49)(自民党)の狼狽ぶりが話題になっている。

   自らの非を認めたものの、「記憶が定かではない」と6回も繰り返す。過去にブログで飲酒運転を認めたこともやり玉に挙がり、苦しい釈明を繰り返した。

  • ツイッターでもお詫び
    ツイッターでもお詫び
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  • 電車内で懸垂する北村貴寿県議(ツイッター投稿の動画から)

「私それをやったかというところも定かではないので」

   赤と黒のチェックの上着にジーンズを履いた男性が、つり革のあるバーに両手でつかまって、鼻出しマスク姿で懸垂をしている。

   周囲の人から「アホやん」「おいおい、君」と指を差される。そんな中で、5回ほどすると、男性は、懸垂を止めて、「フッ」と笑みを漏らした。

   この動画は、2022年12月12日にツイッターに投稿された。投稿者は、この男性が北村氏だとして、北村氏は、県議会議員としての自覚もなく、諫早市内のJR諫早駅の構内で酔ってアゴマスクで大きな声を出していたとも暴露した。

   動画は、5万件以上も再生されており、様々な意見が寄せられている。公共の場所での迷惑行為にもなりかねないため、「遠足ではしゃぐ小学生かよw」「即、議員を辞めるべき」と厳しい声は多い。一方で、犯罪とは言えないとして、「晒して叩く程でもないと思う」とする向きもあった。

   動画の拡散を受け、北村氏は、14日になって、県庁で会見して、状況を説明した。

   それによると、10日に諫早市内で行われた高校の同窓会に参加し、2店でビールを3、4杯飲んだ。帰宅のために、同級生数人と諫早駅からJR大村線の快速電車に乗り、走行中に動画の行為をしたという。

   北村氏は、この行為を認め、「乗車マナーに反する行為で、許されるものではない」と謝罪した。一方で、なぜ懸垂をしたのかについては、「大変お恥ずかしい話ですが、記憶が定かではございませんで」と言葉を濁した。さらに、突っ込まれても、「その辺の記憶も、ちょっとですね、私それをやったかというところも定かではないので」「細部については、定かではないというか、覚えていないということなんですね」と同様な発言を繰り返した。

過去の飲酒運転を認めたが、「記憶が定かでない」をまた連発

   懸垂騒動をきっかけに、ネット上では、北村氏が2006年11月10日のブログで、過去の飲酒運転を認めていたことも取りざたされた。

   そこでは、「飲酒運転について 三分間スピーチ」と題して、次のように切り出していた。

「飲酒運転、冒頭からですが、私もやっていました。やらなくなったのはちょうど2年ぐらい前でしょうか。まだ時効にもなりませんのでナイショ、ということでお願いいたします」

   飲酒運転を止めたのは、大村青年会議所の理事長になる予定だったからだとした。支えてくれる人たちに顔向けができないと、「己を律する」ことを始めたという。そして、次のように締めくくった。

「取締りが厳しいから酒を飲まない、というのは本末転倒、酒は量にもよりますが、うわべを取り払うのに力を貸してくれるものです。襟を開いて大いに懇親を深めて、大切な友情を育ててください。その大切なものの顔が浮かべばおのずとハンドルを握らなくなるだろう、と思います。ハンドルに家族の写真でも貼ってみては良いかもしれませんね。もうすぐボジョレーも解禁、秋の味覚も真っ盛り、大いに飲もうでは有りませんか」

   このブログは削除されたが、ツイッターなどで、現在も飲酒運転しているという一部の指摘を否定するためだとして、再掲している。

   12月14日の会見では、記者からブログについても質問が出て、北村氏は、02年ごろの厳罰化以前に飲酒運転を複数回していたと認めた。ただ、ブログの内容から、04年まで飲酒運転をしていたのではと突っ込まれると、懸垂のときと同じ釈明を繰り返した。

「その辺は当時の記憶が定かでないので」「私の記憶の違いなのか、投稿日がどうなのか、というのはちょっと定かではありません」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)