東京・渋谷区内の公園に設置されている、普段は外壁が透明で利用時に不透明になる公衆トイレが、故障で利用時も「丸見え」になっていたとして、ネット上で物議を醸している。
区は2022年12月15日までに、事態を受けて壁を常時不透明にする対応策を実施。一方で、渋谷区議からは「安心して利用できるトイレをつくる目的で始まったものですが、そんな中でこんなことになりとても残念です」と苦言を呈されるなど、トイレの在り方が問われる事態になっている。
「これは酷い」「なんでわざわざこんなものを」
物議を醸しているのは、東京メトロ千代田線代々木公園駅近くの「はるのおがわコミュニティパーク」に設置されたトイレだ。建築家の坂茂氏がデザインを手がけたもので、通常時は色のついた透明な壁越しに中が見えるようになっているが、 利用者が中に入りカギを閉めると、不透明になる仕組みだ。
20年8月5日から供用を開始し、見た目とコンセプトの斬新さが話題を呼んだ。 すぐ近くの「代々木深町小公園」にも、坂氏が手がけた同様の透明トイレが設置されている。
22年12月13日、人気動画配信者のコレコレ氏が「こちらの透明トイレが今めちゃくちゃヤバい事になってるって情報が入ってきた」とトイレの訪問動画を投稿。男子用トイレに入ってカギをかけても壁が十分に曇らず、トイレの中が透けて見えてしまう様子を伝えた。
動画のコメント欄には「これは酷い」「維持とかしっかりしろよ」「なんでわざわざこんなものを作るのか...」などと批判の声が続出するなど、波紋を広げていた。