メッツ移籍の千賀滉大に「2ケタ勝利は固い」の声 メジャー球団も評価する「変化球の質の高さ」

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   今オフに海外FA権を行使したソフトバンク・千賀滉大が、メッツと契約に合意したことが2022年12月11日、MLBの公式サイトで報じられた。5年7500万ドル(約102億円)の大型契約だという。

  • 東京五輪に出場した千賀滉大(写真:長田洋平/アフロスポーツ)
    東京五輪に出場した千賀滉大(写真:長田洋平/アフロスポーツ)
  • 東京五輪に出場した千賀滉大(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

「変化球を駆使して投球の引き出しが多い」

「ケガが多いのがネックですが、コンディションを整えて1年間先発ローテーションで回れば2ケタ勝利は固い。メジャー球団の評価が高い理由は、変化球のクォリティーの高さです。『お化けフォーク』と形容された落差の大きいフォークに加え、スライダー、カットボールも一級品。もちろん、150キロを超える直球が大きな武器ですが、速い球だけではメジャーの強打者にはじき返される。千賀は変化球を駆使して投球の引き出しが多い。メジャーでプレーするのは長年抱いていた夢ですし、どんな投球を見せてくれるか楽しみですね」(スポーツ紙デスク)

   決してエリートではない。愛知県立蒲郡高時代は無名の投手で、3年夏の県大会3回戦で敗退。10年にソフトバンクの育成ドラフト4巡目指名を受けて入団した際は、ここまで大化けするとは誰も想像できなかっただろう。12年に支配下昇格すると、翌13年にセットアッパーで17ホールドをマーク。先発転向した16年から7年連続2ケタ勝利を挙げ、コロナ禍で120試合制の20年は11勝6敗、防御率2.16で最多勝、最優秀防御率に輝いた。今季は22試合登板で11勝6敗、防御率1.94、156奪三振の好成績を残している。

   その実力は、国際試合でも折り紙付きだ。17年に出場したWBCでは4試合登板で防御率0.82。11回を投げて大会最多タイ記録の16三振を奪い、侍ジャパンからポジション別優秀選手に唯一選ばれた。昨年の東京五輪でも金メダル獲得に貢献。スポーツ紙記者は「千賀は良い意味で鈍感力がある。周りに流されず、自分の信念を貫く強さがある。米国でもそのスタンスは変わらないでしょう。海外向きの選手だと思います」と評する。

   支度金300万円、年俸270万円の育成枠でソフトバンクに入団してから12年。千賀の「成り上がり人生」はまだ道半ばだ。(中町顕吾)

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