SKE48の「チームK2」のオリジナル新公演「時間がない」公演が2022年12月11日、名古屋・栄の専用劇場で初日公演を迎えた。「チームK2」にとって新公演は「ラムネの飲み方」公演以来11年ぶり。
「チームS」は22年5月にオリジナル公演「愛を君に、愛を僕に」を始めたばかり。6月には、公演内容に満足しない人にはチケット代を返金する試みも行った。これに続く形で、今回の新公演では、チケットの価格を1円~1万円の範囲で観客に決めてもらう「支払価格一任公演」を行う。新公演への注目度は高く、初日の倍率は約30倍。その価値をさまざまな形で示していきたい考えだ。
「オアシス21」公開練習に約2000人のファン
SKE48にとって、他の姉妹グループの「お下がり」や既存の楽曲を組み合わせて作ったものではないオリジナル公演は、「手をつなぎながら」公演(09年2月初演)、「制服の芽」公演(09年10月初演)、「ラムネの飲み方」公演(11年10月初演)、「愛を君に、愛を僕に」(22年5月初演)に次いで5番目。
DJのNight Tempoさんや、AKB48の「言い訳Maybe」などの作曲で知られる俊龍さんらが楽曲を提供し、アンコール含む全16曲の振り付けを、振り付けユニットのCRE8BOY(クリエイトボーイ)が担当した。
全体曲11曲、ユニット曲5曲で構成。1曲目は、大きな黒い帽子をかぶり、無表情のパフォーマンスを披露。曲名は「異形のダンス」だ。9曲目の「空の青さに理由(わけ)はない」は、青木莉樺さん(23)と水野愛理さん(20)によるロックナンバー。青木さんのギター演奏と水野さんの歌唱力に、大きな拍手が起こっていた。
新公演が発表された22年9月のコンサートで、「チームK2」リーダーの太田彩夏さん(22)は、11年前の「ラムネの飲み方」公演を超えることを宣言していた。ファンの注目度も高く、12月3日と4日にSKE48劇場から近い栄の交流拠点「オアシス21」で行った公開練習には、延べ人数で約2000人が集まった(主催者発表)。
初日公演の観覧応募数は、19年3月に運営会社が現在の「ゼスト」(発足時は「株式会社SKE」)に変わってから最多を記録し、倍率は定員の約30倍に達したという。具体的な応募数は開示していないが、現時点でSKE48劇場の定員は217人のため、6500人程度が応募したとみられる。
レッスン開始時のチームは「不安の塊」で「気持ちもバラバラ」だったけど
「支払価格一任公演」は12月25日のみ行う。SKE48の通常の劇場公演の入場料は4000円だが、「支払価格一任公演」では1円に設定。終演後に改めてチケット代を決めてもらう仕組みだ。太田さんは、「支払価格一任公演」発表直後に
「ファンのみなさまには、私たちチームK2の本気や覚悟を評価していただきたい」
などとあいさつ。
「皆さんにはちょっと新しい、ちょっと驚きの発表であったと思うんですけども、私達は本気でこの公演と向き合っているので、ぜひ私たちの成長を25日、見届けていただきたいです」
と呼びかけた。
太田さんによると、新公演に向けたレッスンが始まったときはうまくいかないことも多く、チームは「不安の塊」で「気持ちもバラバラ」。それでも話し合いを重ねることで新公演に対する意識も変わり、レッスンを通じてチームの結束が深まった。
「『私たちは、まだまだこんなもんじゃないな』と、すごく私も感じさせられました」
「私は誰が何と言おうと、このチームK2は最強ですし、またここから新しい歴史を皆と築いていきたいと思っています」
などとチームの躍進を使った。
「チームS」が6月11日に開いた「全額返金保証公演」では、217人の観客のうち6人が返金を求めた。「支払価格一任公演」の申し込みは12月12日18時から12月18日いっぱいまで。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)