任天堂が「オンラインハラスメント」に警鐘 暴言、挑発、不快ネーム...悪質ゲーマーは利用停止も

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   任天堂は2022年12月8日、ツイッターで「オンラインプレイで遊ぶときは、一緒に遊ぶ相手への思いやりの気持ちを忘れないようご協力をお願いいたします」とゲーム購入者に呼びかけた。

   ゲーム交流におけるさまざまなハラスメント(嫌がらせ)行為をリスト化し、目に余る場合は利用停止措置も辞さない構えだ。

  • 任天堂公式サイトより
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相手は生身の人間

   任天堂は、ゲーム機「ニンテンドースイッチ」のサポートページで、オンラインプレイ時の注意事項を公開した。

   スイッチでは、定額課金サービス「ニンテンドースイッチオンライン」を提供している。会員はスプラトゥーン、大乱闘スマッシュブラザーズ、ポケットモンスターなど一部ソフトで、他のプレイヤーと対戦や協力プレイができる。スマホアプリを使えば、ボイスチャットも可能だ。22年9月末時点で会員数は3600万人を超える。

   注意点の1つは、「相手への思いやりの気持ちが大切です」。相手プレイヤーをコンピューターではなく生身の人間であると意識し、「人間同士のコミュニケーションにおいては、ご自身では不快に感じないことや冗談のつもりであったとしても、ほかの誰かにとっては不快であり気分を害することもあります。乱暴な言葉を使ったりせずに、節度ある言動を心がけ、相手への思いやりの気持ちをいつも忘れないようにしましょう」と要望した。

   2つ目は、「自分がされて嫌なことはしないようにしましょう」。挑発行為に加え、ゲームを途中で放置したり、負けそうになったため故意にネット通信を切断したりするプレイヤーを念頭に、「ゲームをしている時間もプレイヤーの皆様の大切な時間の一部です。お互いに嫌な思いをしたり、時間を無駄にしたりすることがないよう、自分がされて嫌なことはしないようにしましょう」とした。

ゲーム業界全体の課題?

   3つ目は「見知らぬ人とのコミュニケーションには注意しましょう」。見知らぬ人物との交流では、トラブル防止のため、個人情報を書き込んだり自らの写真を送ったりするのは控えるよう求めた。

   最後は「誰かが不快に思うような名前をつけることはやめましょう」。公序良俗に反したり差別・侮辱と受け取られたりする名前をつけるケースに対し、明確にNOを突き付けた。

   これらハラスメントを含む利用規約で禁止されている行為をした場合、ニンテンドーアカウントまたはスイッチ本体自体が利用停止になる恐れがあるという。

   迷惑行為を受けて言い返したりやり返したりすると、それ自体が規約違反になりうるとし、ブロック機能や通報機能の使用を推奨している。

   任天堂が12月8日、ツイッターで注意事項を共有すると2000以上リツイートされ、「オンラインやる人は全員読んで」「こんなことを任天堂に言わせちゃうのが恥ずかしく感じる」「どのオンラインゲームでも言えることよ。これ」といった反応が寄せられている。

   オンラインハラスメントは任天堂のゲームに限らず、業界全体の課題のようだ。ソニー・インタラクティブエンタテインメントは20年10月、「皆さんがPSN(編注:オンラインサービス)上でハラスメントを経験された場合、迅速かつ正確にそれを報告できることがとても重要だと考えています」との考えをブログで示し、「プレイステーション5」のボイスチャットでハラスメント被害にあった際の通報機能を搭載すると発表していた。その後、実装されている。

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